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『ジュラシック・ワールド』第1作、なぜ『ジュラシック・パーク』主要メンバーが登場しない? 監督が理由を明かす

Chuck Zlotnick / Universal Pictures and Amblin Entertainment

映画『ジュラシック・ワールド』(2015)は、1993年にスティーヴン・スピルバーグ監督が始動させた『ジュラシック・パーク』シリーズの最新作にして、クリス・プラット演じるオーウェン、ブライス・ダラス・ハワード演じるクレアという若き主人公を中心に据えた新たな物語だ。その第2作『ジュラシック・ワールド/炎の王国』には、『ジュラシック・パーク』シリーズの主要人物であるイアン・マルコム博士(ジェフ・ゴールドブラム)が登場。21年ぶりのカムバックに映画ファンの熱い視線が注がれている。

では、なぜ『ジュラシック・ワールド』第1作にはおなじみの主要メンバーが登場しなかったのか? 劇場公開当時、コリン・トレボロウ監督が米Cinema Blendのインタビューにて明かしていた。

ジュラシック・ワールド/炎の王国
『ジュラシック・ワールド/炎の王国』より、イアン・マルコム博士(ジェフ・ゴールドブラム) (C)Universal Pictures Credit: Universal Studios and Amblin Entertainment, Inc. and Legendary Pictures Productions, LLC.

スティーヴン・スピルバーグからの“とある要望”

『ジュラシック・パーク』シリーズの顔といえば、サム・ニール演じるアラン・グラント博士、ローラ・ダーン演じるエリー・サトラー博士、そしてイアン・マルコム博士だろう。アランとエリーは第1作・第3作に、イアンは第1作・第2作に登場している。しかしコリン監督いわく、この3人を『ジュラシック・ワールド』に登場させるという話し合いは一度も行われなかったそうだ。

「彼らの話は一度もしませんでした。彼らの登場する(脚本の)草稿も見たことがありません。すべてのバージョンを一度は読んでいると思いますけどね。それがなぜかというと――主に僕が考えていることで、脚本家たちも同意すると思うんですが――スティーヴン(・スピルバーグ)からのミッションがあったからですよ。新しいものを作りなさい、と。彼は(この作品を)新しい世代の『ジュラシック・パーク』にしたかった。とにかく以前の作品とは違うものにする、常にそれがミッションだったんです。」

かくして主要人物が一新された『ジュラシック・ワールド』には、一人だけ『ジュラシック・パーク』から登場するキャラクターがいる。B・D・ウォン演じるヘンリー・ウー博士だ。この人物は続編である『炎の王国』にも継続して登場。自然と科学、生命倫理という『ジュラシック』シリーズには欠かせないテーマの一端を担っている存在といえるだろう。

スティーヴン・スピルバーグのもくろみ通り、『ジュラシック・ワールド』は新世代の『ジュラシック・パーク』として老若男女幅広い世代からの支持を獲得。その世界観が観客にふたたび浸透したところで、かつての人気キャラクターであるイアン・マルコム博士を投入するというシリーズ展開は見事といってよさそうだ。なぜなら、いまやシリーズのファンからはアラン&エリー博士の再登場を求める声が後を絶たないのである……。

映画『ジュラシック・ワールド/炎の王国』は、2018年7月13日(金)全国超拡大ロードショー

『ジュラシック・ワールド/炎の王国』公式サイト:http://www.jurassicworld.jp/

Source: CB
Eyecatch Image: Chuck Zlotnick / Universal Pictures and Amblin Entertainment

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。