『ジュラシック・ワールド/新たなる支配者』再登場のルイス・ドジスン、なぜ俳優交代したのか

映画『ジュラシック・ワールド/新たなる支配者』には、アラン・グラントとエリー・サトラー、イアン・マルコムの3人以外にも『ジュラシック・パーク』(1993)から再登場したキャラクターがいる。インジェン社のライバル企業、バイオシン・コーポレーションのCEOとなったルイス・ドジスンだ。
しかし、グラント博士役のサム・ニール、サトラー博士役のローラ・ダーン、マルコム博士役のジェフ・ゴールドブラムが揃って復帰したのに対し、ルイス・ドジスンはキャスティングを変更。『ジュラシック・パーク』でこの役柄を演じたキャメロン・ソアから、『アメイジング・スパイダーマン』シリーズでピーター・パーカーの父親・リチャードを演じたキャンベル・スコットへ交代となった。
唯一のキャスト変更が行われたのは、かつてドジスンを演じたソアが、13歳の少女に対する性的暴行の疑いで2014年に逮捕されたためだった。『ジュラシック・パーク』のほか『カーリー・スー』(1991)や『今そこにある危機』(1994)『ア・フュー・グッドメン』(1992)などに出演していたソアは、かつては俳優業以上にアクティングコーチとしての知名度が高く、キャメロン・ディアスやコートニー・コックスらにもコーチ経験がある人物。元妻のアリス・カーターと経営していた演技スタジオはロサンゼルスでも随一の評判だったという。
しかし2008年から2009年にかけて、ソアは演技を学ぶことを希望する少女に複数回の性的暴行を加えていたことが発覚。2015年8月から裁判が行われ、2016年4月には6年の禁固刑判決を受けた。ただし米The Hollywood Reporterによると、獄中で教育やリハビリを受けたことで刑期が短縮され、ソアは2019年6月に釈放されたと報じられている。その後、業界での活動は確認されておらず、『ジュラシック・ワールド/新たなる支配者』への出演はあらゆる意味で不可能な状況だった。
マイケル・クライトンによる『ジュラシック・パーク』の原作小説で、ルイス・ドジスンは主たる悪役として登場するが、映画版『ジュラシック・パーク』ではその役目がやや後退。バイオシン社の遺伝学者兼スパイとして、インジェン社のエンジニアのデニス・ネドリーに、恐竜の胚(はい)が隠されたシェービング・クリーム缶を渡した。『ジュラシック・ワールド/新たなる支配者』ではバイオシン社のCEOとして、広報担当者の部下・ラムジー(演:マムドゥ・アチー)を引き連れて登場する。
映画『ジュラシック・ワールド/新たなる支配者』は2022年7月29日(金)より全国公開中。
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Sources: ScreenRant, The Hollywood Reporter