Menu
(0)

Search

マシュー・ヴォーン監督、『キングスマン:ファースト・エージェント』と『1917』の繋がりを否定 ─「先に撮影しています」「観ていません」

キングスマン:ファースト・エージェント
© 2021 20th Century Studios. All Rights Reserved.

キングスマン』シリーズ最新作にして前日譚を描く映画、『キングスマン:ファースト・エージェント』。秘密裏に活動する最強の組織、キングスマン誕生の物語が第一次世界大戰・西部戦線の時代背景を通して紡がれる。西部戦線を舞台にした映画といえば、『1917 命をかけた伝令』(2019)がまだ記憶に新しいだろう。もっとも、作品同士の繋がりは一切ないようだ。

『キングスマン:ファースト・エージェント』はシリーズの原点回帰作で、オックスフォード公が率いる国家に属さない秘密結社が、世界大戦を終わらせるための任務に身を投じる物語。グリゴリー・ラスプーチンやジョージ5世といった歴史上の人物を登場させるなど、『キングスマン』ならではの角度から歴史が紐解かれていく。一方、『1917 命をかけた伝令』は、イギリスの若き兵士ふたりによる西部戦線での激しい一幕を、ワンカット映像で捉えた戦争映画だ。

2作品の共通点といえば時代背景の第一世界対戦・西部戦線だが、それは単なる偶然のようで、『キングスマン:ファースト・エージェント』に対して、『1917』が影響を与えたという事実はない。Slash Filmのインタビューにてマシュー・ヴォーン監督は、『1917』との繋がりを問われたところ、「あるわけないじゃないですか」と否定している。それもそのはず、『キングスマン:ファースト・エージェント』は、『1917』より先に撮影されたのだから。「だから彼らに聞いてください!」。そもそも同作を観ていないようで、「観ることを悩んでいます」と続けている。

それでは逆はどうなのか。『キングスマン:ファースト・エージェント』が『1917』に影響を与えた可能性について監督は以下のように持論を述べている。

「スタントマンの何人かが僕たちのところから使われるということはありましたけど、どうでしょうね。スタントマンたちは僕と一緒に塹壕の中にいて、“次はどこに行くんですか?”と聞いたら、“また第一次世界大戦の映画をやります”と話していましたよ。それでその前に撮影することにしたわけです。彼らのプロダクション・デザイナーは、僕たちがどうやって塹壕を作ったのか考えていたみたいですけど。」

マシュー・ヴォーン監督は、ふたつの作品に共通点があるとすれば、「どちらも真実に敬意を払おうとしていたということでしょう」と続けている。「キングスマンを誕生させたのが塹壕なわけです。だから、そこはジョークにしたくありませんでした」。

『キングスマン:ファースト・エージェント』は公開中。

Source:Slash Film

Writer

アバター画像
Minami

THE RIVER編集部。「思わず誰かに話して足を運びたくなるような」「映像を見ているかのように読者が想像できるような」を基準に記事を執筆しています。映画のことばかり考えている“映画人間”です。どうぞ、宜しくお願い致します。