1982～1986年にアメリカで放送されたテレビドラマ『ナイトライダー』のリブート企画がどうやら複数存在するようだ。ひとつは、当時主演を務めていたデヴィッド・ハッセルホフが主導している“ダーク路線”の企画。その一方で、米ScreenRantは同作にコメディタッチのリブート企画が存在すると報じている。

『21ジャンプストリート』風リブート？

ドラマ『ナイトライダー』は、元刑事の主人公マイケル・ナイト（デヴィッド・ハッセルホフ）と、人工知能K.I.T.Tを搭載した喋るスーパーカー「ナイト2000」のコンビが事件や犯罪に挑む特撮アクション・サスペンス。その魅力はこちらの記事に詳しいので、ぜひご参照いただきたい。

これまで『ナイトライダー』には幾度となくリメイク・リブートの噂がありながら、2008年のテレビシリーズ以来、新作の製作は実現していない。クリス・プラットが主演するという噂があったり、『ワイルド・スピード』シリーズや『スター・トレック BEYOND』（2016）のジャスティン・リン監督がメガホンを取るという情報があったりしたものの、より具体的な動きは聞かれないままだった。

このたびScreenRantは、映画会社ワインスタイン・カンパニーが『ナイトライダー』をリブートしようとしているという情報を入手している。情報源の人物によれば、映画『21ジャンプストリート』（2012）のようなスタイルで、往年の“刑事ドラマ”をコメディ映画としてリブートする意向だというのだ。
同サイトによれば、主人公のマイケル・ナイト役には映画にも引っ張りだこのプロレスラーであるジョン・シナ、そしてK.I.T.T.の声には人気コメディアンのケヴィン・ハートを起用する可能性があるという。もちろん今回の情報は確たるものではないため、その信憑性にはすべて一定の疑問が残ることをご了承いただきたい。

デヴィッド・ハッセルホフの思惑やいかに

今回の情報が真実であるかどうかは不明だが、その一方で、ドラマ『ナイトライダー』に主演していたデヴィッド・ハッセルホフも自らが主演する方向でリメイク・リブート（あるいは新作）の企画を進行している。ハッセルホフは『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』シリーズのジェームズ・ガン監督や、ロバート・ロドリゲス監督のもとに企画を持ち込んだことを明かしているのだ。

しかもハッセルホフの考えている新『ナイトライダー』は、おおよそコメディ路線とは程遠いようだ。なにしろ彼は『LOGAN／ローガン』（2017）のようにダークな新作にしたいと話しているのである。しかも彼は、リブートへの考えを以前こう語っている。

「もし実現するなら、『ベイウォッチ』（2017）や『21ジャンプストリート』（2012）みたいなニセモノにはしたくない。あの映画は“何が大切なのか”を見失ってしまっていた。ファンに敬意を払うべきだ。」

ここから察するに、ほぼ間違いなくワインスタイン・カンパニーによる計画とハッセルホフの計画は別物だろう。しかし仮にワインスタイン・カンパニーによるリブート計画が本当にあるとして、ハッセルホフはその存在を知っているのだろうか。そして、そもそも『ナイトライダー』のリメイク権は現在どの会社が保有しているのか……。

ここにきて展開が複雑になってきた『ナイトライダー』リブート計画、今後の情報にも注目していきたい。

Sources:?http://screenrant.com/knight-rider-movie-reboot-john-cena-kevin-hart/
http://screenrant.com/knight-rider-movie-reboot-cast-chris-pratt-danny-mcbride/
Eyecatch Image:?Long Beach Comic Expo 2012 – K.I.T.T. from Knight Rider / The Conmunity – Pop Culture Geek ( https://www.flickr.com/photos/popculturegeek/7186642948/ )