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『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』が示唆する『ゴジラ VS コング』の激闘 ─ 監督、4大怪獣決戦のウラ話も明かす

ゴジラ キング・オブ・モンスターズ
©2019 Legendary and Warner Bros. Pictures. All Rights Reserved.

ハリウッド版『ゴジラ』シリーズの第2作ゴジラ キング・オブ・モンスターズ(2019)は、東宝怪獣への愛情と思い入れが深すぎるマイケル・ドハティ監督による渾身作だ。ゴジラ・モスラ・ラドン・キングギドラが入り乱れる、ハリウッド流“地上最大の決戦”には、ドハティ監督の熱意と仕掛けが詰まっている。その中には、どうやら『ゴジラ VS コング(原題:Godzilla vs Kong)』の未来もひっそりと示唆されていたようだ。

新型コロナ禍で世界的に外出自粛が求められている今、ワーナー・ブラザース/レジェンダリー・ピクチャーズは本作の同時視聴イベントを実施。ドハティ監督は公式Twitterにて怒涛のツイートを繰り広げ、ファンとの時間を共有した。その中では、いくつもの新事実と裏話が明かされている。

この記事には、映画『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』のネタバレが含まれています。必ずご鑑賞後にお読みください。

ゴジラ キング・オブ・モンスターズ
©2019 Legendary and Warner Bros. Pictures. All Rights Reserved.

ゴジラの知性、キングコングの知性

『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』の脚本・監督を務めたドハティは、『ゴジラ VS コング』でも脚本を担当。今回の同時視聴イベントでは、キングコングにまつわる気になるコメントを残している。該当する場面は、海底遺跡にて眠りに就いていたゴジラを芹沢猪四郎博士(渡辺謙)が目覚めさせたのち、ゴジラが海面に現れるシーン。潜水艦の甲板に立つマーク・ラッセル博士(カイル・チャンドラー)らと、ゴジラは静かに視線を交わすのである。

「ゴジラと潜水艦に立つモナークのメンバーのシーンは、とても重要なものでした。ようやく、知性的で好奇心のある生物としてゴジラを描ける。それは普通、キングコングのために取っておかれる特徴です。人々が考える以上に、ゴジラは賢く、また感情豊かな生き物だと思うのです。」

『ゴジラ VS コング』で描かれるのは、いまやハリウッド版も親しまれているゴジラと、『キングコング:髑髏島の巨神』(2017)に登場したキングコングの直接対決。物語の詳細は不明だが、体格や能力面の個体差をどうカバーして決戦を描くのかという点には早くから注目が集まっている。それゆえ今回、ドハティ監督があえて“激突を控えた”キングコングの名前を挙げながら、ゴジラの知性に言及していることは見逃せないだろう。おそらく『ゴジラ VS コング』では、高い知性を有する怪獣同士の激闘が描かれることになるはずだ。

VS キングギドラ、最終決戦の新事実

ドハティ監督は『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』を製作する上で、従来のゴジラ映画や怪獣映画にいかに敬意を払い、権利元の東宝によるオーダーに応え、そして未だかつてない作品に仕上げるか、という試みに心を砕いている。たとえば映画の冒頭、モスラの幼虫が兵士たちに襲いかかるシーンについては、幼虫のモスラを強力で恐ろしいものとして演出しながらも、ある要求には従っているのだ。

もともと(モスラの)幼虫は、兵士が飛び散って死ぬまで、彼を壁に叩きつける予定でした。けれども東宝は、“モスラは誰も殺さない”という主張だったんです。良いご指摘だったし、僕も同意しました。」

ゴジラ キング・オブ・モンスターズ
©2019 Legendary and Warner Bros. Pictures. All Rights Reserved.

また、怪獣たちの最終決戦がマサチューセッツ州ボストンを舞台にすることについては、「ニューヨークやロサンゼルス、サンフランシスコが破壊されるところは数えきれないほど見ているし」とコメント。東宝怪獣映画の名作『三大怪獣 地上最大の決戦』(1964)と同じく、ゴジラ・モスラ・ラドン・キングギドラという組み合わせながら、3対1の構造を取らなかったことについても、意識的な判断だったと明らかにしている

「最初はラドンとモスラ、ゴジラでチームを組んでキングギドラを対決させようと思っていたんですが、フェアじゃないように思えたんです(それに、もう見たことがありますしね)。それに、キングギドラの指示に従っていたラドンが、ゴジラが勝ったとたん、新たな主人として、忠誠心をゴジラに切り替えるのは見ていて面白いですよね。」

本作の公開後、ラドンには“ごますりクソバード”なる不名誉なニックネームが(主にSNS上で)与えられてしまったが、かねてよりラドンがお気に入りだったという監督は、きっとキャラクター性の変遷も含めて愛情をもっていたのだろう。ちなみに、ゴジラが最終的にキングギドラを“食べる”という勝ち方はドハティ監督のアイデアで、最後に残った頭を、監督いわく「バーベキュー」にするのは東宝側のアイデアだったという

ちなみに本記事では、監督がモスラについての問題発言を残していることにも触れておきたい。モスラは自らを襲撃するラドンを刺して返り討ちにするが、これは本作のモスラが、捕食動物の多い危険な環境に生息していたという解釈で描かれたため。“モスラには自己防御の方法が必要”という発想から、この戦い方が採用されたのだ。それからドハティ監督は、「モスラがどうやって卵を残すのかということも考えたい」とも記している「もしかすると、ラドンには(モスラの)子どもが宿っているのかも」。ちなみにこのツイートには、ファンから「監督大丈夫?」「二次創作の読みすぎじゃない?」などのリアクションが多数寄せられている。とはいえ、すべての真相は監督のみぞ……いや、監督さえ知らないのかもしれない。

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Writer

稲垣 貴俊
稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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