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「ゲーム・オブ・スローンズ」暗黙のルールを破った「ナイト・オブ・ザ・セブン・キングダムズ」が話題

ナイト・オブ・ザ・セブン・キングダムズ
© 2026 WarnerMedia Direct Asia Pacific, LLC. All rights reserved. HBO Max and related elements are property of Home Box Office, Inc.

大人気ドラマ「ゲーム・オブ・スローンズ」の新スピンオフドラマ「ナイト・オブ・ザ・セブン・キングダムズ」では、本家で暗黙の了解とされてきた“あるルール”が破られているとして話題だ。

ジョージ・R・R・マーティンの小説に基づく「ゲーム・オブ・スローンズ」は、架空の大陸ウェスタロスを舞台に、“鉄の玉座”をめぐる権力闘争を描いたファンタジードラマ。前日譚にあたるスピンオフ「ハウス・オブ・ザ・ドラゴン」でも、王家内部の骨肉の争いが重厚に綴られている。

一方「ナイト・オブ・ザ・セブン・キングダムズ」では、権力闘争とは無縁の“草臥しの騎士”ダンクと、その従士となる少年エッグの旅がよりライトなトーンで描かれる。第1話の配信後には、既存の2作品との作風の違いに加え、演出面での変化も注目を集めた。それは、“フラッシュバック”の多用である。

「ゲーム・オブ・スローンズ」は登場人物が非常に多く、舞台も目まぐるしく移り変わる群像劇。複雑なストーリー構造であるがゆえ、過去の出来事は回想や幻視といった手法で描かれ、“フラッシュバックは用いない”という方針が暗黙のルールとなっていた。

しかし「ナイト・オブ・ザ・セブン・キングダムズ」では、第1話からダンクの師だった老騎士サー・アーランとの記憶が、前触れなくフラッシュバックとして挿入される。本作でこの演出が成立している理由は、大きく分けてふたつ考えられる。

ひとつは登場人物が少なく、物語の舞台もアッシュフォードに限定されていること。時間軸が多少前後しても、視聴者が混乱しにくい構造になっているのだ。また、ダンクには話し相手がほとんどいないため、フラッシュバックは彼の内面を描写するうえで不可欠であり、記憶の曖昧さや現実との乖離を示す効果も発揮している。

もうひとつの理由は、作品全体のトーンが軽やかで、ユーモアが随所に織り込まれている点だ。重厚で複雑な「ゲーム・オブ・スローンズ」と比べると、突然フラッシュバックが挿入されても、物語に自然に溶け込ませることができている。

こうした点からも、「ナイト・オブ・ザ・セブン・キングダムズ」は今までにない自由な視点でウェスタロスを描くことに成功している。本家とは異なる切り口や演出が、シリーズ/フランチャイズの新たな可能性を示していると言えるだろう。

「ナイト・オブ・ザ・セブン・キングダムズ」はHBO Max on U-NEXTで配信中。

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Writer

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KyokoKyoko Okajima

アメリカ留学、大手動画配信サービスの社員を経て、ライターに転身。海外ドラマが大好きで、永遠のNo.1は『ブレイキング・バッド』と『ベター・コール・ソウル』。

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