ディズニー/ピクサーCOOジョン・ラセター、2018年もって退職へ ─ 年内はコンサルタントとして従事、社員の反応は

ウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオ、ピクサー・ニメーション・スタジオのチーフクリエイティブオフィサー(COO)であり、『トイ・ストーリー』『カーズ』『モンスターズ・インク』『ファインディング・ニモ』などディズニー/ピクサーのアニメ作品のほとんどを手がけてきたジョン・ラセターが、2018年いっぱいを持ってディズニーを退職することがわかった

米アニメ業界で最も影響力を持つ男を現役から退かせたのは、自身のハラスメント行為だった。

ラセター問題のこれまで


ジョン・ラセターをめぐっては、2017年11月に同氏のセクハラ問題が浮上。ピクサーの女性スタッフを抱きしめる、キスをする、身体を触る、身体的な特徴を直接告げるなど、複数のハラスメント行為を日常的に行っていたことが明るみに出た。当時のVarietyの報道よると、ピクサー社員の間では、若い女性はラセター氏から距離を置くようにという陰のアドバイスがあったという。この騒動で、ラセターは半年間の休職に入ることが伝えられていた。

ラセターは当時、「望まないハグや、どんな形であれ一線を超えてしまった行為を受けた方々に謝罪したい」と、半年間の休職について「自分をいたわり、充電し、インスピレーションを受け、願わくば然るべきリーダーとしての知見を備えて復帰できるため」の時間を取る機会であると話していた。

2018年1月にはThe Hollywood Reporterがディズニー関係者による意見として「セクハラ行為発覚のあと、ディズニーのような名高いブランドでアニメの総責任者として戻ってくるのには無理があるのでは」との声を紹介していた。

2018年内はコンサルタントとして参画

最初の報道から半年、当初発表された休職期間が終了した。現地時間6月8日、米ディズニーはマスコミを通じてラセターを2018年12月をもって退職させる意向を発表。年内は”コンサルタント”として制作に携わるという。The Wall Street Journalが2018年5月16日付で伝えていたところによれば、ディズニーにはラセターに対し、マネージメント権限は持たないながら、制作への口出しが可能な何らかの形で復帰させる意向があったという。この度の”コンサルタント”という座は、こうした考慮の末の案と見られる。

ディズニーはこの発表に際し、ディズニーCEOボブ・アイガーによるラセターのこれまでの功績を称えるコメント、及びラセターによる「残り6ヶ月は私の人生とキャリア、および個人的なプライオリティを集約させる機会」「この年末が、新たなクリエイティブ・チャレンジに集中する最適なタイミングなのだ決心した」「ディズニーでの、私の創造的な情熱を追求する機会に感謝したい」とのコメントを発表している。

なお、この発表にディズニーの従業員は早くも嫌悪感を示している。従業員のひとりは米Varieryの取材に対し、「未だに会社に残って、残り6〜7月も給料が払われるなんて、おかしいと思う。会社も問題があることはわかっているはず。良い妥協案とは思えない」と答えている。

Source:Variery,WSJ,Deadline
Eyecatch Image: Dick Thomas Johnson 

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THE RIVER編集長。ライター、メディアの運営や映画などのプロモーション企画を行っています。お問い合わせは nakatani@riverch.jp まで。

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