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『ブレードランナー』美術監督、ローレンス・G・ポール氏が逝去 ─ 『バック・トゥ・ザ・フューチャー』も手がける

ブレードランナー
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映画史に輝く傑作SF映画『ブレードランナー』(1982)の圧倒的な世界観を生み出した、プロダクション・デザイナー(美術監督)のローレンス・G・ポール氏が、2019年11月10日(日曜日・米国時間)に逝去していたことがわかった。81歳だった。

アートディレクター、プロダクションデザイナーとして活躍したローレンス氏は、リドリー・スコット監督作品『ブレードランナー』でデヴィッド・L・スナイダー氏、リンダ・デセナ氏とともに美術を手がけ、アカデミー賞美術賞にノミネートされ、英国アカデミー賞美術賞に輝いた。インダストリアルデザイナーのシド・ミード氏、スコット監督とのコラボレーションで作り上げられた同作の世界観は、現在も多くのフィルムメーカーやクリエイターに多大なる影響を与え続けている。

そのほかローレンス氏は、ロバート・ゼメキス監督作品『バック・トゥ・ザ・フューチャー』(1985)や『ロマンシング・ストーン 秘宝の谷』(1984)、ジョン・カーペンター監督作品『透明人間』(1992)『エスケープ・フロム・L.A.』(1996)などでプロダクション・デザイナーを担当。1970年代から2000年の引退まで数多くの映画に携わり、名だたる監督たちからの信頼を受けてきた。映画界を離れたのちは大学で教鞭を取るなど、後進の育成に取り組んでいる。

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ローレンス氏の訃報に際し、リドリー・スコット監督は「『ブレードランナー』では、ユニークな世界を作る奇妙なプランの面で、(ローレンス氏の)確実かつ誠実なサポートに感銘を受けました」と追悼の言葉を寄せている。「シドや僕、ラリー(ローレンス氏)にとって、あれはとてつもなく困難で巨大な仕事でした。そして、私たちはそれらに打ち勝った。映画に登場する彼の仕事に、その証拠があります。僕たちはやり遂げたのだと思うのです。彼には脱帽します」。

Sources: THR, Variety

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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