歴代最高傑作!『レゴバットマン ザ・ムービー』が最高のバットマン&ロビンのオリジン映画である3つの理由

4月1日に全国公開された『レゴバットマン ザ・ムービー』。2014年に公開された映画『レゴムービー』のスピンオフ作品となっています。ですが『レゴムービー』とは物語上の繋がりはほぼ皆無と言ってよく、あくまでも『レゴバットマン ザ・ムービー』単体で観られるようになっています。前評判が非常に高かったことから、注目が集まっていた今作。
観てみた感想を一言で表すならば「最高傑作」の4文字が相応しい、紛うことなきバットマン映画となっていました。”レゴ”ということで子供っぽいと敬遠する人も多いと思われますが、これほどにバットマンのキャラクターを理解した上で深く掘り下げ、その上でバットマンを救った映画は史上類を見ません。
『レゴムービー』に出たお調子者でキザというコミカルなバットマンを踏襲しつつもコミックで描かれるバットマンの暗い性質をコミカルに、そして誠実に掬い上げて作品に落とし込んだ本格バットマン映画となっております。
以下にこの『レゴバットマン ザ・ムービー』の3つの魅力を紹介します。
【1】バットマンの父親役のアルフレッドが良い!
しかし、それは能力面だけではなく、感情面でも同じことです。ブルースに深い愛情を注ぐアルフレッドは紛うことなきブルースの父親。ブルースの戦いを心配しながらも見守り、彼のことを案じながらも時には耳が痛いアドバイスをするアルフレッドはバットマンにとって欠かせない人物です。そのことは『レゴバットマン ザ・ムービー』でも描かれています。激闘から帰ってきたバットマンが安心できるようにこまめに家事をし、料理を作る彼は、ブルースをたしかに愛しています。しかし夜型人間のブルースに陽の光をあて、がらんと寂しい豪邸で一人留守番しても嫌がる社交界に出て人と触れ合うように強制します。
【2】バットマンとロビンの関係性を真摯に語っている
『レゴバットマン ザ・ムービー』にてバットマンの問題点を最も端的に現したのがブルース・ウェインがゴードン警部の娘にあたる才色兼備のバーバラ・ゴードンに一目惚れしてしまうというものです。ブルースとバーバラが恋愛関係になる作品は前例があります。しかしバーバラと恋愛関係にあるのはほぼ常にバットマンの義理の息子のディックです。しかしアルフレッドに出たくないとごねて渋々出席したパーティーにてブルースは親子ほどに歳の離れた女性にメロメロになります。これはブルースがまだ大人になりきれておらず、社交界よりも少年が好む冒険や色恋に夢中というのを示しています。ともすれば危険なネタをブルースの心が少年のままというのを表現するために用いたことには見事という他ありません。