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『レオン』ナタリー・ポートマンの「不快」発言、リュック・ベッソン監督が反応 ─ 「批判はいつだってできる、物事は変わっていく」

Photo by Gage Skidmore https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Luc_Besson_(28439137772).jpg

1994年の映画『レオン』でマチルダを演じたナタリー・ポートマンが同作の物語を批判したことについて、リュック・ベッソン監督が反応した。今の自分は「同じ人ではない」とした上で、作品擁護の姿勢を見せている。

不朽の名作として数えられる『レオン』は、寡黙な殺し屋レオン(ジャン・レノ)とマフィアに家族を殺された孤独な少女マチルダの絆を描いた1作。一緒に暮らすことになった2人の間には、“恋愛感情”とも捉えられる複雑な感情が芽生え始めていく。

本作を機に世界的地名度を獲得したポートマンは同作を「今も愛されている映画です」としつつも、「今観ると、控えめに言っても間違いなく非常に不快な側面があります」と複雑な心境を語っていた。公開当時のアメリカでは、捉え方によっては中年男性と未成年の少女の恋愛を描いた本作に対し否定的な声も上げられていた。

このたび米The Playlistの取材に応じたリュック・ベッソン監督は、ポートマンの批判について意見を求められると、「25歳のあなたは、19歳と同じ人間でしょうか」と返答。作品やポートマンについて言及しない代わりに、自身の生い立ちを振り返り、こう続けた。

「私が初めて短編映画を撮ったのは17歳でした。両親は離婚し、私は寄宿学校に入れられた。教育も受けませんでした。パリからは60キロ離れた場所に住んでいました。人生についてなど、何も知りませんでした。恋についてもそう。何に対しても無知だったんです。その時ちょうど映画に恋をしました。そこから学び、いろんな国を訪れ、英語を話し始め、素晴らしい人たちと出会いました。負けて、恋をして失恋して、そしてまた恋をすることができた。子供を作り、普通の生活を送りました。」

つまり、その時々によって社会を歩んでいくのです」とベッソン監督。そうした上で、「批判はいつだって出来ます。私にとって、30年前、40年前、50年前のことを振り返るのは、とても難しいことなんです。それに何の意味があるのか、理解できません」とポートマンの『レオン』批判に対して間接的に反論した。「物事は変わっていきます。たくさんのことが良くなり、いくつかは悪化していく。結局、それこそが社会というものなんです。そこに私たちは順応していかなければいけません。65歳の私は確かに同じ人間ではありません。5人の子供がいます。14歳までは、独りぼっちでしたから」。

『ニキータ』(1990)や『レオン』以降、ベッソン監督は『フィフス・エレメント』(1997)『LUCY/ルーシー』(2014)『ANNA/アナ』(2019)など、女性を主人公とする作品を多く手掛けてきた。一方、4年ぶりの監督復帰作『DOGMAN ドッグマン』でトラウマを負った男の物語を描いたことは印象的だった。次回作はドラキュラ伯爵のオリジンを描く映画『Dracula – A Love Tale(原題)』。映画への向き合う方も、歳を重ねるにつれて変化していっているのかもしれない。

Source:The Playlist

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SawadyYOSHINORI SAWADA

THE RIVER編集部。宇宙、アウトドア、ダンスと多趣味ですが、一番はやはり映画。 "Old is New"という言葉の表すような新鮮且つ謙虚な姿勢を心構えに物書きをしています。 宜しくお願い致します。ご連絡はsawada@riverch.jpまで。

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