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パリ郊外、現在のリアル『レ・ミゼラブル』2/28公開決定 ─ 抑圧された人々の鬱屈を実在事件から描く、カンヌ審査員賞受賞

Les misérables(原題)
©RECTANGLE PRODUCTIONS

2019年、第72回カンヌ国際映画祭で審査員賞に輝いて「コンペ最大のショック」との話題を呼んだフランス映画、『Les Misérables(原題)』が邦題『レ・ミゼラブル』として2020年2月28日(金)より新宿武蔵野館、 Bunkamuraル・シネマほか全国公開される。

物語の舞台は、ヴィクトル・ユーゴーの小説『レ・ミゼラブル』の舞台であるパリ郊外のモンフェルメイユ。いまや危険な犯罪地域と化したこの街には、移民や低所得者も大勢暮らしていた。犯罪防止班に新しく加わった警官ステファンは、仲間とのパトロールのなかで、複数のグループが互いに緊張関係にあることを察知する。そんなある日、イッサという少年が引き起こした些細な出来事が大きな騒動へと発展。ステファンたちは事件解決に奮闘するが、事態は取り返しのつかない方向へ進み始める。


Les misérables(原題)
©RECTANGLE PRODUCTIONS

世界各地で暴動やデモが頻発している昨今、本作は2005年に発生した実際の暴動事件にインスパイアされて製作された。引き金となるのは、抑圧を受ける人々が持つ“社会や政治に対する鬱屈した感情”だ。もはや日本も他人事ではいられない時代に、現代が抱える闇をリアルに描く、まさに「世界の縮図」ともいえる衝撃作である。

新人警官たちが些細な事件から恐ろしい事態に足を踏み入れていくさまを緊張感あふれる描写で描いた『レ・ミゼラブル』は、第72回カンヌ国際映画祭で審査員賞を射止めたほか、タランティーノやアルモドバルら大物監督の新作が並ぶ中、ポン・ジュノ監督『パラサイト 半地下の家族』と並んでパルムドールを競った。各国の映画祭でも数々の賞を獲得し、第92回アカデミー賞国際長編映画賞(旧称:外国語映画賞)のフランス代表にも選出されている。

監督・脚本を務めたのは、モンフェルメイユで生まれ育ち、現在もその地に暮らす、新鋭ラジ・リ監督。長年ウェブでドキュメンタリー作品を手がけ、2006年には世界的ストリート・アーティストのJRと共同制作に取り組むなど活躍は幅広く、今回が長編監督デビューでありながら、モンフェルメイユで自身が体験してきた出来事を、圧倒的な緊迫感とスタイリッシュな映像で描き切った。

Les misérables(原題)
©RECTANGLE PRODUCTIONS

11月20日に本国フランスでの公開を迎えた本作は、初日動員数7万人を超え、週末ランキングは『アナと雪の女王2』に次いで第2位の大ヒットスタート。マクロン大統領も自国の問題をリアルに描いた本作に反応し、政府に「映画の舞台となった地域の生活条件を改善するアイデアを直ちに見つけて行動を起こす」よう求めたという。なおアメリカではスパイク・リー監督が絶賛し、プロモーションのサポートを買って出ている。

権力者によって抑圧される弱者と、社会で居場所を失った人々。“ミゼラブル(悲惨)”な世界の現状を反映した問題作が日本にもやってくる。ラスト10分の緊迫感と衝撃のラストシーンは、われわれに何を問いかけるのか。

映画『レ・ミゼラブル』は2020年2月28日(金)新宿武蔵野館、Bunkamuraル・シネマ、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国ロードショー

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THE RIVER編集部
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