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熱狂と興奮の青春ロック映画『LETO -レト-』予告編 ─ 爆音推奨「20th Century Boy」鳴り響く

LETO -レト-
© HYPE FILM, 2018

第71回カンヌ国際映画祭で「カンヌ・サウンドトラック賞最優秀作曲家賞」に輝いた、映画・音楽ファン熱狂の映画『LETO -レト-』が2020年7月24日(金)に全国公開される。このたび爆音推奨の予告編&場面写真が一挙到着した。

1980年代前半。西側諸国(資本主義諸国)の文化が禁忌とされていたソ連時代のレニングラードでは、レッド・ツェッペリンやT・レックスなど、西側のロックスターの影響を受けたアンダーグラウンド・ロックが花開こうとしていた。その最前線で人気を博していたバンド「ズーパーク」のリーダーであるマイク(ローマン・ビールィク)のもとにある日、ロックスターを夢見るヴィクトル(ユ・テオ)が訪ねてくる。彼の才能を見出したマイクは、共に音楽活動を行うようになるが、その一方で、マイクの妻ナターシャ(イリーナ・ストラシェンバウム)とヴィクトルの間には淡い恋心が芽生え始めていた……。

LETO -レト-
© HYPE FILM, 2018
LETO -レト-
© HYPE FILM, 2018

公開された予告編は、T・レックスの「20th Century Boy」が小気味よく流れ出し、“懐かしく新鮮な世界へ”という海外レビューが表すように、モノクロの世界にいたずら書きのようなペイントが施された、刺激的かつユニークな映像から始まる。登場するのは、あり余るエネルギーを発散させようと浜辺で歌い踊る姿、電車で血を流しながら何かを訴えるように歌う姿など、「イカれた若い奴らのパワーにはかなわない」とのセリフにふさわしい若者たちだ。

さらには、別の男性が気になっていることを恋人に打ち明ける自由奔放な女性、その言葉に「俺たちは自由な関係だ」と余裕を見せるミュージシャン、恩人の恋人を奪おうとするロックスター志望の若者。西洋の影響を敵視していた80年代初頭の旧ソ連には、“ロックと自由と淡い恋”があった。ロックの新しい波を取り入れようとした若者たちの熱気と興奮、ひと夏の淡い青春が垣間見える映像は、わずか1分半でも観る者の心を震わせるはず。場面写真には、ロックカルチャーへの規制が厳しかった時代に座りながらライブを観る様子や、音楽に明け暮れる若者たちの姿が切り取られている。

LETO -レト-
© HYPE FILM, 2018

監督を務めたのは、無実の容疑で国に拘束され、現在もロシア政府の監視下にある前衛的な芸術家キリル・セレブレンニコフ。1年半の自宅軟禁のさなかに本作を完成させた。映画のモデルになったのは、この作品は、ロシアの伝説的バンド「キノ」のヴォーカルであるヴィクトル・ツォイ、その音楽的才能を見出したロックシンガーのマイク・ナウメンコ、その妻ナターシャの3人。ペレストロイカ目前のレニングラードで、純粋に“自由”と“音楽”を追い求めた若者達のひと夏が描かれる。

劇中には、T・レックス「Broken Hearted Blues」、トーキング・ヘッズ「サイコ・キラー」、イギー・ポップ「パッセンジャー」、ルー・リード「パーフェクト・デイ」、デヴィッド・ボウイ「すべての若き野郎ども」など1970〜80年代のロックシーンを代表する名曲の数々が登場。ミュージカルともMVともとれるユニークかつスタイリッシュな映像演出も見どころだ。ロックンロールが打ち鳴らす“規制からの解放”、ほのかにビターな恋心、純粋なパッションに突き動かされた若者たちを描く青春ロック映画だ。

映画『LETO -レト-』は2020年7月24日(金)ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国順次公開。

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THE RIVER編集部THE RIVER

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