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『ライフ・ウィズ・ミュージック』妹ミュージック役マディ・ジーグラー、インタビュー全文 ─ Sia「シャンデリア」MVでも話題

ライフ・ウィズ・ミュージック
© 2020 Pineapple Lasagne Productions, Inc. All Rights Reserved.

Sia初監督の映画『ライフ・ウィズ・ミュージック』が、2022年2月25日より公開となる。

孤独で生きる希望を失っていたひとりの女性が、家族の存在や周りの人々の助けによって“愛する”ことを知り、居場所を見つける感動物語。愛すべき人々の存在によって主人公ズーが生きる希望を見出していくドラマシーンと、登場人物の心情を表現したカラフルでポップな音楽シーンが交錯する、新感覚の映画だ。

THE RIVERでは、この作品で主人公ズー(ケイト・ハドソン)の妹役を演じているマディ・ジーグラーの貴重なインタビューを独占入手。マディといえば、Sia「シャンデリア」MVで圧巻のダンスパフォーマンスを披露していたことでも話題だ。

このインタビューでは、本作に関わるきっかけから、今作で披露しているキャラクターのこと、Siaとの信頼関係など、天才ダンサーから役者としてのステップアップに向けての取り組みや想いがふんだんに語られている。作品と合わせてお楽しみいただきたい。

『ライフ・ウィズ・ミュージック』ミュージック役マディ・ジーグラー インタビュー全文

ライフ・ウィズ・ミュージック
© 2020 Pineapple Lasagne Productions, Inc. All Rights Reserved.

──この映画の企画を最初に聞いたのはいつですか?

私が12歳か13歳の時でした。カフェでシーアと会ったとき、数年がかりで書いている脚本の映画に出てほしいと言われました。内容も話してくれたけれど、そのときはピンとこなくて受け流していました。そのあと本当に仕上がった脚本がシーアから送られてきました。それから2~3年は進展もなく過ぎましたが、脚本を読んだらすごく心を揺さぶられて、これは是非世に出すべきだと思ったんです。音楽シーンと幻想シーンが圧倒的で、その世界を私自身が見てみたいというのもありましたね。この映画が実現して嬉しいです。世界の人たちにも観てほしい。

──自分の言葉でいいんですが、ミュージックがどんな人物か表現してください。

愛と光に溢れた、無垢なエネルギーを放つ人。映画の中に、ほかのキャラクターたちがミュージックについて話すシーンがあります。その会話をミュージックが耳にする時間は限られているけれど、彼女はそれをしっかり受け止めて、2週間経ってもその会話内容を覚えている――このシーンに魅了されました、人と人のかかわり方は様々なんだなと感じて。ミュージックの凄いところは、自分の思い描いた夢を現実にすること。クリエイティブな女の子なんです。

ライフ・ウィズ・ミュージック
© 2020 Pineapple Lasagne Productions, Inc. All Rights Reserved.

──個性的なミュージックの風貌はどんなプロセスで決まったんでしょう?

撮影していたのはちょうど1年で一番暑い時期で、汗だくの私は毎日ショートパンツをはいていました。最初にカフェでシーアがこの映画について話してくれた時、「ミュージックの日常は判を押したように決まっているの。朝起きて、毎日同じ服を着て、お決まりのコースを散歩して、髪を梳いて、と順番も厳守ね。ミュージックはそれで快適なの」と言っていたのを思い出したら、“毎日ショートパンツ”の私は正解なんだと納得しました。それで衣装は決まりましたが、問題は髪で、みんなで話し合った結果、ロングのお下げにエクステを足すことになりました。持ち物はピンクのかわいい箱とヘッドフォンとiPad。撮影の合間にアプリやゲームをダウンロードしたくなっちゃいましたね。

ライフ・ウィズ・ミュージック
© 2020 Pineapple Lasagne Productions, Inc. All Rights Reserved.

──自閉症の人は変化に対応するのが難しいと聞きます。冒頭でケイト・ハドソン演じるズーがミュージックの後見人になりますが、あなたとケイト、ミュージックとズーの関係について教えて下さい。

私の役には兄か姉かがいるだろうことは、シーアが初めてこの企画について話してくれた時に聞かされていました。紆余曲折あって、ケイトが姉を演じることになったんですが、私がずっとケイトの大ファンだったことはまず言っておきますね。ケイトが髪を剃るとシーアから聞いたときも、特別驚きはなかったです。ケイトがシーアの家に来て、私を含めた3人で脚本について話し合ったのをよく覚えています。その時からズーはケイト以外にいないと思っていました。実際、ケイトはズーを完璧に演じましたよね。会った瞬間からお互いを姉妹のように感じていたので、それがスクリーンにも滲み出ているんじゃないかと思います。撮影の合間もケイトとはすごく近しい関係で、充実していました。演じる姉と妹は全く正反対の性格であっても、私はケイトから多くを学ばせてもらいました。毎日ケイトに刺激を受けましたし、ズーを演じるケイトがミュージックを演じる私を助けてくれたことは間違いありません。

ライフ・ウィズ・ミュージック
© 2020 Pineapple Lasagne Productions, Inc. All Rights Reserved.

──ケイトから何かアドバイスを貰いましたか?

私は完璧主義で、「ミュージックをちゃんと演じられなかったらどうしよう」って不安でいっぱいだったんですが、ケイトが「私だってズーみたいな女性を演じるのは初めてなんだから」と落ち着かせてくれました。髪を剃ったくらいだから、ズーを演じる気合は十分だったんですね。それがわかったら私も怖くなくなり、自分を信じ、ケイトとシーアを信じて、一緒に冒険しようと気持ちが切り替わりました。

──セリフや身のこなしの制限された役を演じるのは難しそうですが……。

別人になりきらないといけないので、自然と自分の動きとは違ってきます。それについてはシーアとよく話し合ったし、喋り方については発話コーチの指導で声のトーンを完全に変えました。音楽シーンのリハーサルは、ライアン・ハフィントン、デナ・トンプソン、もう1人助手の振付師がついて、早いうちから始めました。そのあと開始されたドラマシーンのリハーサルで、ちょっとずつ動き方をやってみたんです。まず、つま先立ちで歩いてみて、それからミュージックが日課にしている短い散歩をして、というふうに。ミュージックには痙攣の症状がある設定はどうかとの案が出ていたので、しょっちゅう歯を触ったりしました。そうやって少しずつ動作を足していって、ミュージックらしくなってから撮影に臨みました。

ライフ・ウィズ・ミュージック
© 2020 Pineapple Lasagne Productions, Inc. All Rights Reserved.

──この映画での音楽シーンはミュージックビデオとは違っていましたか?それとも、ミュージックビデオの延長上のようなものでしょうか?

ダンスはいつも発展形です。ミュージックビデオでも、ほかのダンスでも、シーアとやる時はいつもなにかしら発展があるんです。この映画のダンスはこれまでとは全く別物でしたが、よく知っているライアンとデナが振付をするということで安心感がありました。ライアンとデナには何度も振付してもらっていて、私のダンスの特徴をわかって貰えていますから。2人のことは心から尊敬しています。もう金髪ウィグとレオタードの少女じゃなく、れっきとした一人の人間を演じるとあって、リハーサルは面白く、挑戦しがいがありました。ケイトとレスリーは素晴らしいダンサーで、彼らと一緒にリハーサルできたのはとても有意義でした。シーアの採用するダンスが普段の自分の動作とはあまりにも違うので、観る人は面食らいでしょうね。

──レスリーとの関係はどうでしたか?

レスリーは素晴らしい人。私、「ハミルトン」から大ファンなんですよ。相性は最高でした。ミュージックの保護者エボのように、レスリーが私を落ち着かせてくれたので、彼といれば安心と感じられました。

──振り返ってみて、シーアとやってきたことが、スピルバーグ映画への出演のような大きなステップアップの礎となったと思いますか?

シーアの要求はいつも一風変わっていたので、競技会向けにやっているダンスから一歩踏み出して、違った動きを取り入れてみたりしました。楽しかったし、ダンサーとしても一皮剥けたと思っています。シーアとできるんだったら、ほかの仕事に飛び込めるんじゃないかと、どこかで心の準備ができていたんでしょうね。前向きに挑戦する姿勢が整っていたからこそ、スピルバーグ監督のような巨匠の作品に出演する機会に恵まれたのだと感じています。

──あなたとシーアの出会いについて教えて下さい。

私は11歳でした。シーアは私がダンサーの一人として出演していたオーディション番組「Dance Moms」の大ファンだったらしく、「今度私のミュージックビデオに出てくれない?」とツイッターで連絡が来たんです。その時は彼女が一体誰なのかよくわからなくて。“Titanium”は聴いたことはあったけど、まさかそれを歌っている人だなんて夢にも思わなかった。ツイッターでのオファーを受けて、私を支援してくれている人と母がシーアのスタッフと連絡を取り、その数週間後には私がロサンゼルスに行って”シャンデリア“の撮影に参加しました。あとはご存じの通りですが、シーアと私のチームワークはすごくよくて、堅い絆があります。いつ、どんな仕事でも、しっくりきて楽しい。シーアは素晴らしい人で、一緒に歩んでこられた私は運がいいです。

──“シャンデリア”は大ヒットしました。当時のあなたの反応は?

今となっては笑い話ですが、はじめは“シャンデリア”にそれほど期待していなくて、「このアーティストのミュージックビデオのバックダンサーの一人をやるんだな」くらいに思っていたのに、出来上がってみると、金髪ウィグとレオタードの私だけ。撮影を終えてピッツバーグのダンススタジオに戻ったら、友達がどうだったかとしきりと聞いてきたので、「まあ、面白かったよ。同じスタジオの子が出てるんだからあなたたちは観るだろうけど、ほかの人はどうかな」って答えました。ところが、いざ公開されてみたらたった1日で1億回なんて驚異的な再生回数になっていて、唖然としました。若い時期にあの美しいアート作品に出演できて感謝しかないですね。人生であれほどインパクトを受けたことはまだありません。“シャンデリア”はいろんな意味で私の人生を変えてくれました。本当に光栄です。

──シーアのミュージックビデオには何本も出演していますね。2人の固い絆はどんなふうにして生まれたんですか?

一緒に仕事するたびにお互いの理解が深まっていき、信頼しあえるようになりました。私が自分のビジョンを体現してくれると、シーアは信じてくれる。シーアが私を、自分の顔になれる素質があると認めてくれたのは、最高の賛辞です。

──ミューズという言葉がとびかっていますが、自分をシーアのミューズだと思いますか?

シーア自身が私にそう言います。だからそうなんでしょうけど、自分が誰かのミューズなんて口にするのはなんだかおこがましいですね。シーアのビジョンを体現するのが私なので、そう呼ばれてもおかしくはないでしょうが、自分で「私はミューズ」と言うのはちょっと違うんじゃないか、と。なぜみんなが私をミューズにしたいのかはわかりません。けれど、すごく名誉なことですよね。

ライフ・ウィズ・ミュージック
© 2020 Pineapple Lasagne Productions, Inc. All Rights Reserved.

映画『ライフ・ウィズ・ミュージック』は2022年2月25日よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国公開。

Writer

THE RIVER編集部
THE RIVER編集部THE RIVER

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