記憶が失われる病が感染拡大、ロマンティック・パンデミック・スリラー映画の米予告編 ─ オリヴィア・クック&ジャック・オコンネル共演

『レディ・プレイヤー1』(2018)のオリヴィア・クック、『不屈の男 アンブロークン』(2014)のジャック・オコンネルが共演するロマンティック・パンデミック・スリラー『リトル・フィッシュ(原題:Little Fish)』より米国版予告編が公開された。
本作では、記憶や一部の神経が失われてしまう病が渦巻く世界を舞台に、オリヴィア・クック&ジャック・オコンネルが演じる一組の夫婦に焦点を当てた物語が展開される。病に侵されてしまった夫と彼を支える妻は、未曾有の危機に直面する世界を生き抜こうと奮闘していく。
「症状に気付いてから、どれぐらい経ちましたか?」「一ヶ月ぐらいです。覚えていることもありますが、細かいことは忘れてしまいました」。不穏な音楽と共に幕を開けた予告編では、危険な病に侵されてしまった夫が診察を受ける姿が映し出されている。診察を担当する医師は、他人にも感染する恐れのある病であることや、漁師が船の操縦の仕方を忘れて泳いで陸まで帰るというような事例・症状を説明。そして、医師からは今後の治療について説明されるが、専門用語の連続に戸惑いを隠せない様子の夫の姿が捉えられている。あるいは、記憶が消えていくという具体的な事例を聞いて、今後の変化に怯えているのかもしれない。
「私は誰?何歳?一番好きな色は?」と目に涙を浮かべながら問いかける妻に対して、夫は「君は僕の妻、エマ・ヴィダ・ライアソン・ウィリアムズ。28歳で、君の好きな色は黄色だ」と答える。一見して質問に答えられているようにも思えるが、これが正解なのかは定かでない。その後も、思い出について話し合い、二人の記憶が映し出されていく。予告編の最後では、「大丈夫ですか?」と医師から問いかけられて、深い眠りから突然覚めたかのように焦る夫の姿が捉えらている。
本作の予告編を見ると思わず、新型コロナウイルスが渦巻く現実社会を連想させられてしまうだろう。もちろん、本作とは病の症状が異なるだけでなく、製作時期も新型コロナウィルスが世界中で拡大する前のことだ。しかし、映画も現実も未曾有の危機に直面していることには変わりないため、他人事とは思えない一作と言えるだろう。
監督はチャド・ハーティガンが務めて、脚本はジェイミー・フォックス主演『プロジェクト・パワー』(2020)、ロバート・パティンソン主演『ザ・バットマン』などのマットソン・トムリンが担当した。製作にはマットソン・トムリンの他、『へヴィ・ドライヴ』(2018)リア・ブマン、『グッバイ、リチャード!』(2018)リアン・カーヒル、『ワールド・ウォー Z』(2013)ティム・ヘディントン、『ハニーボーイ』(2019)ブライアン・カバナー=ジョーンズが名を連ねている。
Source: Collider