【もう一度『LOGAN/ローガン』を観るために①】本編からカットされた「ウェストチェスターでの事件」その詳細を監督&脚本家が語る

「フラッシュバックを具体的に描くよりも、(描かないほうが)より辛いものになったんです。[中略](ローガンとチャールズには)本当に後悔していることがある。それはひどい出来事で、きっと友人たちを失ってしまったんだろう。あるいは私たちが知らない人かもしれない……。それを知ることのほうが、はるかに痛ましい鑑賞体験になると気づいたんですよ」
もちろんグリーン氏は、『LOGAN/ローガン』で示唆される“事件”がファンをあらゆる点で刺激する可能性を理解していたという。なぜなら原案コミック『ウルヴァリン:オールドマン・ローガン』では、ミュータントが全滅した理由は「幻覚を見たウルヴァリンが全員を殺害したから」なのだ。『LOGAN/ローガン』はミュータント全滅の理由をはっきり語っていないが、しかし『オールドマン・ローガン』と同じ経緯でないことだけは明らかになる。
「(ミュータントたちに)最後に何が起こったのか、オンラインでファンの持論を読むこと以上に良いものはないでしょうね。私は『LOGAN/ローガン』についての(ファンの)持論を聞きたいんです。何が起こったのかについての考えはありますし、実際に何が起こったのかすら私は知っています。でもそれは問題じゃないんですよ。なぜならここでファンに神聖化されるものにこそ、映画のエモーショナルな影響があるからです」
ちなみにグリーン氏は、本編で描かれなかったものを今後明らかにするつもりはないという。しかし彼はこうも述べているのだ。
「いつか、誰かの手によってすべてが描かれた(『LOGAN/ローガン』の)素晴らしいコミックを読みたいですね」
さて、あなたは映画を観て、二人の過去には何があったと考えただろうか? ローガン/ウルヴァリンは何をしたのか、チャールズ/プロフェッサーXの後悔とは……。あえて描かれていないからこそ、何度も観ることで気づくこと、想像を広げられることがあるはずだ。
映画『LOGAN/ローガン』は2017年6月1日より全国公開中。
Sources: http://www.hollywoodreporter.com/heat-vision/logan-spoilers-prof-x-scene-was-cut-movie-983121
http://www.ign.com/articles/2017/05/20/logan-almost-opened-with-that-x-men-scene
Eyecatch Image: https://www.instagram.com/p/BLybfSgjzFE/