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「ロキ」変化するタイトルロゴの意味とは ─ トム・ヒドルストン、謎めく物語のテーマを示唆

マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)のドラマシリーズ「ロキ」の物語は、いまだ多くが謎に包まれたまま。しかし主演のトム・ヒドルストンによると、そのヒントはタイトルロゴにあるようで……。

英Empireにて、トムはロゴについて「形が変化し、また元通りになっているよう。文字の形が変わり続けますよね」とコメント。そこに隠されている秘密をこう語っている。

「ロキはまさしく変幻自在。内面も変わりやすいので、ヒーローなのか、ヴィランなのか、それともアンチヒーローなのかが分からない。彼を信じていいのかどうか、誰にも分からないんです。見た目もアスガルドの番人になったり、キャプテン・アメリカになったり……ソーによれば、蛇にも変身できるという。形が変わるロゴは、ロキという作品の内容を示唆するものだと思います。」

『マイティ・ソー』シリーズでソーの弟として登場したロキは、これまで立ち位置を常に変化させてきたキャラクターだ。王位継承者である兄への嫉妬心に燃える男、チタウリを率いて地球侵略を目論む悪党、兄への愛情を捨てられない弟。悪戯と嘘、裏切りを駆使するロキは、敵であり味方でもある。そんなロキの性質と、「ロキ」のストーリーが、予告編でも印象的な“変化し続けるタイトルロゴ”で表現されているのだ。

今回、トムは「ロキ」の物語を「アイデンティティを描くものであり、さまざまに異なる自分自身の断片を繋ぎ合わせるもの」とも述べている。“さまざまに異なる自分自身の断片”とは、「ロキにありうる、もしかすると私たち自身にもありうるかもしれない、さまざまな自分自身」だというのだ。「ロキには非常に複雑な内面があってすごく面白い。いろんなマスクをかぶり、見た目を変え、あっという間に印象も変えてしまうなんて、いったい何者なんだろうって」

過去のMCUにおいて、ロキは『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』(2018)でサノスと対峙したのち、『アベンジャーズ/エンドゲーム』(2019)に登場。過去の世界で捕縛されていたロキは、偶然に四次元キューブを手に入れるや逃走していた。しかし、どうやらロキはすぐに再び捕まった模様。“時間の流れを守る”という謎の組織TVA(Time Variance Authority)のもと、ロキは自分が改変した現実を元に戻す任務に挑む。それにしても、適材適所とはほど遠い人選だが……。

ところで興味深いのは、「ワンダヴィジョン」「ファルコン&ウィンター・ソルジャー」そして「ロキ」と、MCUのドラマシリーズに“アイデンティティ”というテーマが一貫していることである。コロナ禍の影響で配信順に影響が生じたが、これは決して偶然の一致ではないだろう。

ディズニープラス オリジナルドラマシリーズ「ロキ」は2021年6月11日(金)16時に日米同時配信。

Source: Empire

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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