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『ルース・エドガー』6月5日に公開決定 ─ 優等生の黒人高校生は「天才」か「怪物」か

ルース・エドガー
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映画『ルース・エドガー』の日本公開日が2020年6月5日(金)に決定した。本作は5月15日(金)に全国公開予定だったが、新型コロナウイルス感染拡大防止のために公開延期となっていた。緊急事態宣言の解除および東京都の映画館への休業要請緩和を受け、新たに公開日が決定したという経緯だ。事前に購入されたムビチケオンライン券(前売券)は延期後の上映にも使用可能。なお、ジュリアス・オナー監督からのコメントも到着している。

アフリカ・エリトリア出身の高校生、ルース・エドガーは文武両道に秀でた17歳の高校生。幼少期に戦場へ駆り出されたトラウマを克服した彼は、自由の国アメリカで、さまざまなルーツを持つ生徒たちの誰からも慕われる、いわば希望を象徴するかのような存在に成長した。しかし、とある課題のレポートをきっかけに、ルースは同じアフリカ系の女性教師ウィルソンと対立。危険な過激思想に染まっているのでは、という疑惑をかけられる。ルースの養父母である白人夫婦エイミーとピーターも疑念を抱くなか、ウィルソンの身に奇妙な事件が降りかかり……。果たしてルースは本当に“完璧な優等生”なのか、それとも世間を欺く“恐ろしい怪物”か。

J・C・リーの同名戯曲を映画化した本作は、矛盾をはらむアメリカ社会の現状をえぐり出し、人間存在そのものに切り込んだヒューマンドラマ。2019年サンダンス映画祭にて絶賛を博し、全米の賞レースで20以上のノミネートを達成した。監督・脚本のジュリアス・オナーはナイジェリア出身のアフリカ系移民であり、物語の舞台となったバージニア州アーリントンで育った新鋭。このたび、日本の観客へのメッセージを寄せている。

「この映画で描いている事は、自分を定義し、自分を自由にする事。人は他人に対して“あなたは天才”、もしくは“あなたは怪物”と決めつけてかかるところがあるけれども、その傾向は欧州やアフリカ、日本でも同じ。人間は単純ではなく、複雑な生きものです。他人からの一辺倒な期待を背負って生きるということは、自分の人間性が剥がされる、ということ。この映画が投げかけている問いについて、ご自身で考えてほしい。“どのような時に”、または“どんな人たちが”生きる自由を与えられているのかに、ぜひじっくりと考えていただきたいです。」

主人公ルース役は『イット・カムズ・アット・ナイト』(2017)『WAVES/ウェイブス』のケルヴィン・ハリソン・Jr.。ルースと敵対する教師ウィルソン役を『ドリーム』(2016)『シェイプ・オブ・ウォーター』(2017)のオクタヴィア・スペンサー、ルースの養父母役はナオミ・ワッツ&ティム・ロスが演じた。

映画『ルース・エドガー』は2020年6月5日(金)全国ロードショー

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THE RIVER編集部THE RIVER

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