デヴィッド・リンチ、「ツイン・ピークス」シーズン4を計画していた ─ 「リンチ抜きの継続は想像できないが、別の方法があるかもしれない」

2025年1月にこの世を去ったデヴィッド・リンチが、自身の代表作である「ツイン・ピークス」のシーズン4を計画していたことがわかった。リンチとともにシリーズの共同クリエイターを務めたマーク・フロストが語った。
「ツイン・ピークス」といえば、謎が謎を呼ぶストーリーと演出で爆発的人気を呼び、今も伝説的シリーズとして世界中のファンに愛される名作。オリジナル・シリーズとしてシーズン1・2が1990年~1991年に、その25年後を描いたリミテッド・イベント・シリーズとしてシーズン3が2017年に製作され、いずれも絶大なる評価を得た。
英NMEにて、フロストはリンチと「ツイン・ピークス」シーズン4の話し合いをしていたことを認めている。「正式なものではなかったけれど、少しだけアイデアが形になりつつあったんです。いい風が吹いていた」と述べているあたり、2人の頭には次なる構想があったのだ。しかし、リンチの健康状態が思わしくなかったゆえに「あまり深くは追求しなかった」という。
リンチの逝去により、シーズン4の実現は難しくなったものとみられるが、フロストは完全に諦めたわけではないらしい。今後の計画について「まだわかりません。少し早すぎるように思います、じっくりと考えなければ」と語りつつ、英The Timesの取材では「彼(リンチ)を抜きにシリーズを続けることは想像できない。けれど、別の方法があるのかもしれません」とも口にしたのである。
ちなみに、フロストがリンチと最後に話したのは逝去の数ヶ月前。リンチの肺気腫について話し合い、「病気が創造性や自己表現を妨げることはない」との決意を聞いたという。リンチの死後に「ツイン・ピークス」を見直したことはなく、そもそも「よく観ているわけではない」そうだ。
「デヴィッドと私はたくさん話し合いをしました。密に仕事をしていた期間が長かったから、相手のことはよく理解しているのです。彼は死をまったく恐れていなかった、と私は確信しています。彼が今どこにいようと、きっと元気でやっていることでしょう。」
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Source: NME, The Times (via Deadline)