チャドウィック・ボーズマン遺作『マ・レイニーのブラックボトム』12月18日、Netflix配信へ ─ プロデューサーはデンゼル・ワシントン

2020年8月28日に逝去した、『ブラックパンサー』(2018)チャドウィック・ボーズマンの遺作となる映画『マ・レイニーのブラックボトム』が2020年12月18日(金)に配信されることがわかった。米Netflixが場面写真を公開している。
Here’s your first look at Viola Davis and Chadwick Boseman in MA RAINEY’S BLACK BOTTOM, based on August Wilson’s award-winning play from director George C. Wolfe.@MaRaineyFilm comes to Netflix 18 December. pic.twitter.com/fuMIec46KC
— NetflixFilm (@NetflixFilm) September 30, 2020
1920年代のシカゴ。ある暑い日の午後、“ブルースの母”の異名を持つ歌手、マ・レイニー (ヴィオラ・デイヴィス)のレコーディングが行われようとしていた。ところがバンドメンバーたちの間には揉め事の火種がくすぶり、当のマ・レイニーも白人のマネージャー&プロデューサーと楽曲制作の主導権をめぐって対立。バンドのトランペッターであるレヴィー (チャドウィック・ボーズマン)は楽曲に現代的な解釈を施し、実力を認められたいとの野心に燃えていた。リハーサル室での待機中、レヴィーは過去や真実、嘘を語り始める。それらはバンドの運命を決定的に変えることになり……。
原作となったのは、ピューリッツァー賞受賞に2度輝く劇作家オーガスト・ウィルソンの戯曲。監督は『サヨナラの代わりに』(2014)や数々の舞台演出を手がけるジョージ・C・ウルフ。プロデューサーは『フェンス』(2016)でアカデミー賞を受賞したデンゼル・ワシントンらが務め、音楽はグラミー賞受賞のブランフォード・マルサリスが担当。脚本はルーベン・サンチャゴ=ハドソンが執筆した。
米The New York Timesにて、デンゼルは本作のチャドウィックについて「彼は素晴らしい仕事をして、そして逝ってしまった。今も信じられません」とコメント。撮影は2019年夏に行われたが、主演のヴィオラ・デイヴィスも、チャドウィックが闘病中だとは思わなかったという。「覚えているのは、彼がとても疲れていたこと。すばらしいチームが瞑想やマッサージをしているのは見ていましたが、今になってすべてが分かりました」。
ヴィオラは、チャドウィックが俳優としてのエゴを捨ててレヴィー役に挑んでいたことに賛辞を贈り、チャドウィックの逝去を悼みながら、「レヴィーはアメリカに暮らす多くの黒人男性を象徴しています」とも語った。
「私たちは過去のトラウマに日常的に向き合いながら、回復しようと、せめて過去を理解しようとしている。そして自分たちの夢や目標と関わっているんです。今の私たちは、(レヴィーは)チャドウィックの人生が反映された役だと思ってしまいますが、それを差し引いても、ある意味では彼の人生が現れている役なのです。黒人すべての悲しみが、黒人男性の生き方が反映されていますから」。
Netflix映画『マ・レイニーのブラックボトム』は2020年12月18日(金)全世界独占配信。
Source: The New York Times