「マンダロリアン」に黒澤明監督のフィギュアが隠されている? ─ デイブ・フィローニ監督が明かす

錚々たる監督たちに影響を与えた“世界のクロサワ”。『スター・ウォーズ』の生み親、ジョージ・ルーカスもまた巨匠・黒澤明を尊敬してやまない。どうやら、『スター・ウォーズ』のインスピレーションともなった黒澤明監督への愛は、Disney+(ディズニープラス)ドラマ「マンダロリアン」(2019−)にも隠れているようだ。
『スター・ウォーズ エピソード6/ジェダイの帰還』(1983)の5年後を舞台とした本作。帝国の崩壊後、帝国軍の残党や無法者たちがのさばる時代に、“マンダロリアン”という一匹狼の戦士たちの戦いを描く物語だ。『スター・ウォーズ』ファンの心を鷲掴みにしている本作は、、シーズン3が2023年2月より配信開始となる。
本作の監督を担当しているひとりデイブ・フィローニは、ジョージ・ルーカスからの意志を受け継ぐだけでなく、黒澤明監督からの影響も受けているという。2022年5月下旬、3年振りの開催となったイベント「スター・ウォーズ・セレブレーション」にてフィローニは、「ジョージは僕に多くの影響を与えてくれた方で、そのジョージにとっての師匠は黒澤明なんです。黒澤明の作品は自分でもたくさん研究しましたし、ジョージとも話しました」と明かしている。
「マンダロリアン」では黒澤明監督の名作、『用心棒』(1961)を彷彿とさせる場面が登場することでも話題を呼んでいたが、「誰にも見つけられることはないと思いますけど、よくやっていることがあるんです」と打ち明けるフィローニ。それはなんと黒澤明監督のフィギュアを、イースターエッグとして作中に忍ばせておくことだというのだ。
「とにかく小さい黒澤明のフィギュアがあるのですが、僕が監督したすべてのエピソードでは、セットのどこかにいるんです。彼を忍ばせています。エピソードを撮影しているとき、黒澤明がいつもモニターのすぐそばにいて、ジョージに彼が与えた映画製作の原則の多くを思い出させてくれます。だから、僕がやっていることにも彼の影響もあるわけなんですよ。」
こっそりとセットのなかに紛れ込ませているようで、「見つけるのはかなり難しいでしょう」というフィローニ。どれぐらいのサイズなのか、どんなビジュアルなのかも不明のため、発見するのは、『ウォーリーを探せ!』以上に至難の業と言えるだろう。ちなみに、「マンダロリアン」でフィローニがメガホンをとったエピソードは、チャプター1「マンダロリアン」、チャプター5「ガンファイター」、チャプター13「ジェダイ」である。目を研ぎ澄せば、小さくなった巨匠、黒澤明監督を探し出せるかも……?
Source: Comicbook.com