【ネタバレ】「マンダロリアン」チャプター9(シーズン2第1話)解説 ─ 『スター・ウォーズ』小ネタ多数、サプライズも

『スター・ウォーズ』の実写ドラマシリーズ「マンダロリアン」 チャプター9(シーズン2第1話)が2020年10月30日よりDisney+(ディズニープラス)で配信開始となった。シーズン1で描かれた物語のその後、“ベビーヨーダ”ことザ・チャイルドを持ち主に戻すべく、同じマンダロリアンの仲間の探す主人公マンドーの冒険が描かれた。
この記事では、チャプター9に登場した小ネタの数々を解説する。
この記事には、「マンダロリアン」チャプター9(シーズン2第1話)のネタバレが含まれています。
タトゥイーン

チャプター9の主な舞台となったのは、アナキンやルークの故郷として映画シリーズでもお馴染みの惑星タトゥイーン。映画で見覚えのある要素も多数登場した。
冒頭の地下闘技場にてリングの上で闘っていたのは、『エピソード6/ジェダイの帰還』(1983)でジャバ・ザ・ハットの宮殿にいたガモーリアンという種族。そこでマンドーに取引を持ちかけた1つ目のエイリアンは、『エピソード4/新たなる希望』(1977)でモス・アイズリーのカンティーナ酒場にもいたものと同種族だ。

チャプター9では、砂漠に暮らす野蛮な種族タスケン・レイダー(サンド・ピープル)と、巨大な騎乗用クリーチャーのバンサも大々的に登場。タスケン・レイダーはこれまでの映画で、アナキン・スカイウォーカーの母シミを捕らえて殺害したほか、『新たなる希望』ではルーク・スカイウォーカーを襲撃しようとしたこともある。この度のエピソードでは、獰猛なタスケンの民もコミュニケーションが可能であり、モス・ペルゴの人間種族と協力して戦うことが可能であることが描かれた。
クライマックスでタスケンとモス・ペルゴの有志兵連合隊が戦ったのは、洞穴に暮らす巨大なクリーチャーのグレーター・クレイト・ドラゴン。砂の地をまるで巨大魚のように這い、バンサや哀れなタスケンを喰らった。実は同種の骨は、『新たなる希望』にも登場していた。冒頭で脱出ポッドに乗ってタトゥイーンの砂漠に不時着したC-3POが、R2-D2と喧嘩別れをしてひとり歩み始める場面で、その背景に横たわっている様子が確認できる。
また、シーズン1第5話に登場したペリ・モットーとピットドロイドも再登場を果たした。そこでタトゥイーンの地図を投影したアストロメク・ドロイドのR5-D4は、『新たなる希望』でルークが購入しかけて故障したものと同個体とみられる。
ボバ・フェットのアーマー
チャプター9で最大のサプライズとなったのが、人気キャラクターのボバ・フェットのアーマーの登場だ。着用者は『エピソード6/ジェダイの帰還』に登場したボバよりも小柄に見えたが、この正体はモス・ペルゴの保安官であるコブ・ヴァンス。
コブは『ジェダイの帰還』エンドアの戦いの直後、襲撃された街から咄嗟にシリッカス・クリスタルを奪って脱出。その後ジャワ族に拾われ、クリスタルと引き換えにボバのアーマーを入手していたという。
街に戻ったコブはボバのアーマーの力で支配勢力を一掃。ヘルメットから上部に伸びたアンテナのようなものは、背中のロケットミサイルの照準用レーダーであったことも描かれた。この爆破シーンは、エピソード監督を務めたジョン・ファヴローの過去作『アイアンマン』(2008)のワンシーンを彷彿させるものとして一部ファンの間で話題になっている。
コブを演じたのはティモシー・オリファント。『ダイ・ハード4.0』(2007)ほか、『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』(2019)では劇中西部劇の主役を演じたジェームズ・ステイシー役も務めていた。
なお、コブが乗っていたスピーダーは、『エピソード1/ファントム・メナス』(1999)に登場したポッドレースのマシンの一部を流用したように見える。
本物のボバ・フェット
グレーター・クレイト・ドラゴンを倒し、約束通りボバのアーマーを受け取って旅立つマンドーを、双子の太陽と共に見下ろしていたラストカットの男こそ、本物のボバ・フェットだ。演じていたのは、『エピソード2/クローンの攻撃』(2002)でボバのオリジナル体であるジャンゴ・フェット役を務めたテムエラ・モリソン。
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