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【ネタバレ解説】「マンダロリアン」シーズン3第2話の衝撃 ─ 『ファントム・メナス』「クローン・ウォーズ」「反乱者たち」とのつながりも

マンダロリアン
©2023 Lucasfilm Ltd. & TM. All Rights Reserved.

この記事には、「マンダロリアン」シーズン3チャプター18『マンダロアの鉱山』のネタバレが含まれています。

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スター・ウォーズ』ドラマ「マンダロリアン」シーズン3チャプター18『マンダロアの鉱山』の冒頭は、花火が打ち上げられ、何やら楽しげな雰囲気が漂う惑星タトゥイーンのモス・アイズリーからスタート。これで本作全シーズン登場の常連入りを果たしたペリ・モットーが言うには、ブーンタ・イヴという祝日を祝っているそうだ。

ブーンタ・イヴと聞いて思い出すのは、『エピソード1/ファントム・メナス』(1999)で描かれ、アナキン・スカイウォーカーも参加したポッドレース。正式名称は“ブーンタ・イヴ・クラシック”と呼ばれ、ブーンタ・イヴの日にモス・エスパで行われる。民衆が平和に祝日を過ごしているのを見ると、“ダイミョウ”ボバ・フェットが治めるタトゥイーンは無事に繁栄していると見受けられる。

ジャワと共謀し、ブーンタ・イヴでやってきた観光客をだまして稼いでいるペリの元をディン・ジャリンが訪れる。IG-11復活に必要な記憶回路探しが目的だ。ドラマ「ボバ・フェット/The Book of Boba Fett」(2021)では、N1スターファイターのパーツを探すディンに対し「ジャワの元カノだよ。私に任せといて」と豪語していたペリであったが、今回のIGシリーズの回路についてはあっさりと無理だと断る。

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かと思うと、すぐさまセールストークが始まった。アストロメクドロイドのR5-D4を「冒険のお供に最適」とディンに売り込むペリ。肝心の“本人”R5は尻込みして全く乗り気ではないが、ペリに「ジャワに返品するぞ」と脅され、ディンもペリに押しに負けたのかR5を購入。新たな仲間を連れてマンダロアへと旅立った。

ちなみに、R5が元反乱軍であるという設定は未邦訳の短編集『From a Certain Point of View(原題)』からの引用である。

ついに惑星マンダロアを訪れるディン・ジャリンとグローグー。ディンは、マンダロアに来るのは初めてで、衛星コンコーディアで育ったと語った。彼が孤児となって拾われたクローン大戦期にコンコーディアで活動していたのが、プレ・ヴィズラ率いるデス・ウォッチであったことを考えると、やはりチルドレン・オブ・ザ・ウォッチはモール側についたデス・ウォッチの末裔なのであろう。

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大気の雷雲を抜けると、そこには荒廃した地表が広がっていた。大粛清で使われたのは“fusion bomb”だと言及され、日本語字幕では「核爆弾」と訳されている。fusionには核融合という意味があるため、核融合反応を用いた爆弾ということになる。現実世界では、水素爆弾が該当する。

かつての首都サンダーリの付近に着陸すると、R5を地下の大気サンプル採取に向かわせた。だが、信号が途絶えてしまい、ディンが渋々様子を見に行くとアラマイトと呼ばれる謎の集団に襲われてしまう。ダークセーバーも使い、R5救出に成功したディンはマンダロアの大気が呼吸可能であることを知った。

鉱山を目指して地下へ下っていく2人。しかし、次は謎のサイボーグに襲われ、ディンが捕らえられてしまう。グローグーはフォースの力で救出を試みるも失敗。同じ星系に位置する惑星カレヴァラへと赴き、ボ=カターンに助けを求めた。

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謎のサイボーグ生物に血を抜かれ始め、絶体絶命のディンをボ=カターンが救出。ついには、鉱山の泉へと案内することに同意した。泉に到着するとディンは贖罪を果たすため、教義を唱えながら泉の底へと続く階段を下っていくが、途中で底なしとなっていた。

重いアーマーを身につけ、ジェットパックも外していたディンはあっという間に奥深くへと沈んでいく。すぐにボ=カターンが泉に飛び込み、泉の底にいたディンを抱えて水面を目指すが、なんとその途中で幻の巨大生物を目撃するのであった……。

伝説のミソソー復活を目撃せよ

まず、何といっても、ただの伝説だと思われていたミソソーの登場に衝撃を感じた人が多かったのではないだろうか。本シリーズではシーズン1からチルドレン・オブ・ザ・ウォッチの隠れ家にミソソーの骸骨を模した象徴が飾られていたほか、クイールがブラーグ乗りに苦戦するディンに対し「先祖はミソソーに乗ってただろ」とハッパをかけていた。

「ボバ・フェット」では、アーマラーが古代の歌で「ミソソーがマンダロアの新時代を告げる」と言及しており、本編映画での“選ばれし者の予言”のようにストーリーを大きく動かす存在となってくることは間違いないだろう。ミソソーを乗りこなしながらダークセーバーを振りかざすという、かっこよさを通り越して畏怖の念すら感じさせる伝説のコンボを見てみたいものだ。

また本話では、ボ=カターンが気になる発言を多々残している。「ジェダイと共に戦っていた」というのは、アニメ「クローン・ウォーズ」(2008-2020)のアソーカ・タノや、アニメ「反乱者たち」(2014-2018)でのケイナン・ジャラス、エズラ・ブリッジャーを思い起こしての発言であろう。

ボ=カターンの父についても言及された。これまでクライズ家の過去は、内戦の過程でその多くが命を落とした結果、サティーン・クライズが極端な平和主義者となったこと、2人にはコーキーという甥がいる事実くらいしか触れられてこなかった。

父親は「マンダロアを守って死んだ」という。彼の思想はボ=カターンにも大きな影響を与えているであろう。平和主義者であったのか、ダークセーバーへのこだわりがあったのかなど気になるところだ。

伝説の獣ミソソーを目撃したボ=カターンは何を感じ、どう動くのか……。「マンダロリアン」シーズン3はディズニープラスにて独占配信中。

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Red 4

「クローン・ウォーズ」が心のふるさとなスター・ウォーズオタク。クスッと笑えたり、へーと思ってもらえるような記事を目指してライター修行中。

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