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なつかしの映画『マネキン』復刻に想い寄せて ─ ブルーレイ化で鮮やかに蘇る80年代の憧れ

マネキン
(C)2019 Twentieth Century Fox Home Entertainment LLC. All Rights Reserved.

1988年。東京ドームが完成した。「ケンちゃんラーメン」を食べながら、少年少女は「ドラゴンクエストⅢ」に夢中になった。アカデミー作品賞は、清朝最後の皇帝を描いた『ラスト・エンペラー』だった。「ベストヒットUSA」から聴こえる洋楽に憧れながら、ミニシアターに通って映画を観た。お気に入りの作品はVHSが擦り切れるまで繰り返し再生した、あの頃。昭和63年、ひとつの時代が終わろうとしていた。

スターシップの大ヒット曲「愛はとまらない」の主題歌が忘れがたい『マネキン』は、昭和最後に日本公開された傑作ラブコメ映画のひとつだ。「こんな恋人が欲しかった──若者たちの憧れを誘い全米大ヒット!」イタリック体のキャッチコピーが、あの時代の荒唐無稽なロマンスの気分を残している。

長らく絶版として入手困難になっていた『マネキン』が、平成最後の2019年、初めてブルーレイ化を果たすことになった。なんてドラマチックなんだろう。THE RIVERでは2019年4月、当時からのファンを集めて一夜限りの上映会を開催。思い出の作品との久々の再会に、「懐かしい!」とため息が漏れる。

マネキン
(C)2019 Twentieth Century Fox Home Entertainment LLC. All Rights Reserved.

『マネキン』にあこがれて

『マネキン』は、元ゴーゴーズのベリンダ・カーライルが歌う「In My Wildest Dreams」をバックに、80’sテイスト全開のキッチュでコミカルなアニメ映像で幕を開ける。主人公のジョナサンは、一生懸命だけど不器用な芸術家志望の若者で、ディスプレイ用のマネキン作りに時間と情熱を注ぎすぎるあまりクビになってしまう。

ある日ジョナサンは、自分が丹精込めて作った美女のマネキンにデパートのショーウィンドウで再会する。大雨降る中、マネキン相手にズブ濡れで愛を語りかける姿は今見るとなかなかヤバいが、センチメンタルな音楽に乗せてアイドル俳優のアンドリュー・マッカーシーが演じれば、見捨てられない男の純愛劇として愛嬌たっぷりに見られるのだから、映画の魔法はいつの時代も美しい。

マネキン
(C)2019 Twentieth Century Fox Home Entertainment LLC. All Rights Reserved.

ネット通販なんてなかった80年代、『マネキン』の舞台は街の憧れ、デパートだ。ある時、ジョナサンが偏愛するマネキンが突然人間に変わって語りかけてくる。「僕、ストレスで幻覚を起こしているんだ」と驚くジョナサンを、エミーと名乗る彼女は「これでも幻覚だと思う?」と優しく撫でる。あまり悩むこともなく、とりあえず事態を受け入れて理想の美女と夢のような時間を過ごすジョナサン。エミーと協力して画期的なウインドウ・ディスプレイを作り上げて出世していくが、そんなジョナサンを怪しむ連中も出現する。愛するジョナサンの前でしか人間になれないというエミーとの恋の行方は…?

輝いていた80年代に想いを馳せて

『スパイダーマン:ホームカミング』(2017)や『レディ・プレイヤー1』(2018)など、近年は80年代の映画にオマージュを捧げた映画も多い。『シャザム!』(2019)のデヴィッド・F・サンドバーグ監督は、「80年代に育った僕と同年代が、いま映画監督になって映画を作っているからでしょう」と語るが、きっと何もかもがキラキラ輝いて見えたあの頃にもう一度憧れたい思いだってあるはずだ。1時間30分のトキメキが創り上げる『マネキン』は、今の時代の映画では出せない魅力で溢れている。

THE RIVERが本作を「平成最初で最後」にスクリーン上映を行った夜も、当時を懐かしむ声が多く挙上がった。「テレビの洋画劇場で観た」「レンタルビデオで観た」という方も、「色褪せること無く、とても楽しい映画でした」と大満足だ。特にブルーレイ版は、テレビやVHSで観た記憶を鮮やかに覆すほどの美麗映像。キム・キャトラル演じるマネキンのカラフルな魅力をそのまま楽しむことが出来る。

マネキン
(C)2019 Twentieth Century Fox Home Entertainment LLC. All Rights Reserved.

これを観れば、きっと当時の思い出も押し寄せるように蘇るはずだ。高校生の頃、気になる女の子と一緒に映画館で観たという”じぇれ”さんは、「『アンドリュー・マッカーシーみたいな彼氏がほしい!』の一言に傷ついた苦い思い出が…(笑)」と懐かしむ。ほか、「小学生の時に、洋画好きのおじいちゃんが録画したものを観た事を思い出しました」というファンも。インターネットも、動画配信サービスも無かったあの頃。映画を観る時間って、今よりももっと特別だったよね。

アンドリュー・マッカーシーとキム・キャトラル、80年代青春映画の2大アイドルに再会できるのも堪らないポイント。”ゆかしなもん”さんは、「全盛期のアンドリュー・マッカーシのキラキラ感、まさに”リアルマネキン”のキム・キャトラルの美しさ!」と胸をときめかせる。

同年代の青春映画『プリティ・イン・ピンク/恋人たちの街角』(1986)や『レス・ザン・ゼロ』(1987)で知られる若かりしジェームズ・スペイダーが出演しているのも見どころだ。近年ではドラマ「THE BLACKLIST/ブラックリスト」(2013-)でも活躍するジェームズは、『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』(2015)ではウルトロンを演じている。人形との恋を明るく描いた『マネキン』に出演したジェームズが、後に人形(ウルトロン)の暴走を演じるのだから映画って面白い。

たまには思い出に浸ってみても

「全体的にストレートな描写のせいか、なつかしさと楽しさで本当に面白かったです。この頃のハリウッド映画はベトナムショックから抜け出し、日本もバブルにより、とても明るい映画も多かったように思います」と時代を懐かしむ”ロウ”さん。”ちゃんかな”さんは「今見ても楽しくてオシャレで 本当に良い映画でした!」「2人が最初から最後まで可愛い、応援したくなる映画!」とゾッコンだ。底ぬけに明るく、難しい事は考えずに夢中になれるのも、あの頃の映画の素敵な魅力だろう。

マネキン
(C)2019 Twentieth Century Fox Home Entertainment LLC. All Rights Reserved.

『マネキン』ブルーレイのアウターケースは、輝ける空気感をそのまま再現したキラキラ加工。スネアが弾けるようなフォントのロゴが懐かしく、まるでタイムカプセルを手にしているよう。テレビ放送時の吹替版も収録されていて、ジョナサン(アンドリュー・マッカーシー)を宮本充が、エミー(キム・キャトラル)を島本須美が、リチャーズ(ジェームズ・スペイダー)を堀内賢雄が演じている。これは現存する当時のバージョンそのままだから、再生すればいつでも80年代をプレイバックできるということ。

さらに、今ではアルファベット表記になった映画雑誌「SCREEN」監修の「『マネキン』コンプリートBOOK」も封入。当時のカナ版ロゴ「スクリーン」が踊る表紙が懐かしくて、内容はまるで思い出のアルバムをめくっているかのよう。1988年のスクリーン3月号の再録ページを開くと、なんだか切なさまで覚えてしまう。懐古主義と言われようが、無邪気だったかつての憧れは今も乾かない。平成から令和に時代が移ろう今、洋画が「黄金時代」と呼ばれた80年代の気分に思いっきり浸ってみてもいいじゃない!

映画『マネキン』ブルーレイ&DVDは2019年4月24日(水)発売。
ブルーレイ価格:¥5,980+税 (品番MGXC-17345) / DVD価格:3,800+税 (MGBA-17345)
ここでしか手に入らない!SCREEN責任編集『マネキン』コンプリートブック(全16ページ)封入

『マネキン』20世紀フォックス ホーム エンターテイメント公式ページ:https://video.foxjapan.com/blu-ray/premium/45/

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THE RIVER編集部
THE RIVER編集部THE RIVER

THE RIVER編集部スタッフが選りすぐりの情報をお届けします。お問い合わせは info@theriver.jp まで。

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