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マーベル映画、毎回「反省会」をやっている ─ 成功作でも「何がダメだったか」会議をするとケヴィン・ファイギ

Marvel Cinematic Universe マーベル・シネマティック・ユニバース

マーベル・スタジオの作品といえば基本的にハズレなし。毎作、あらゆる形でファンを楽しませてくれる現代映画界最高のエンターテインメント集団だ。そんなマーベル・スタジオでさえ、全てのプロジェクトで「反省会」を行うようにしているそうだ。ケヴィン・ファイギ社長が米ポッドキャスト番組で明かしている。

「私たちは、全ての企画で反省会をやっているんです。次の企画で忙しすぎない限りは、できるだけ実施しています。みんなで腰を落ち着けて、何がうまくいったのか、何がうまくいかなかったのかを話し合うんです。」

現在までに世界最大の映画シリーズとなったマーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)は、2008年の『アイアンマン』がその第1作だ。ファイギたちは、この『アイアンマン』の頃から反省会を続けているのだという。

「『アイアンマン』の反省会をやるぞということで集まったんですが、その時は“何がダメだったか”の会議でした。『アイアンマン』の何がダメだったかを会議で話すんです。私は、“何がダメだったか?この映画は大ヒットして、スタジオが立ち上がるほどだったのに?どうして、何がダメだったかの会議なんてしなくちゃいけないんだ?”と思っていましたよ。」

『アイアンマン』当時、ファイギはすでにマーベル・スタジオ社長の座にいた。反省会の発起人が誰だったのかは話されていないが、当初はファイギ自身も懐疑的だったようだ。「ああいう反応をしたのは良くなかったですね」とファイギ。「でも、実際素晴らしいことなんですよ、“こういうことをやったけど、こうすればもっと良くできた”と検証するのは」と、この会議の有意義さを話している。

「というわけで、これは全てのプロジェクトでやろうよということになったんです。これをやるようになって得た学びといえば、“絶えず観客を楽しませよう”ということです。フランク・キャプラ(伝説的な映画監督)や、うちの共同代表のルイス・デポジートもよく言っています。“まずは楽しませろ”とね。」

MCU作品といえば、毎作ファンの期待を飛び越える娯楽性に溢れている。全作合わせた興行収入は実に250億ドル以上という怪物シリーズだ。あのMCUですら反省会をしているのかと驚くところもあり、反省会を繰り返しているからこそMCUの成功があるのかと合点がいくところもあるのでは。

Source:The Movie Business Podcast

Writer

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中谷 直登Naoto Nakatani

THE RIVER創設者。代表。運営から記事執筆・取材まで。数多くのハリウッドスターにインタビューを行なっています。お問い合わせは nakatani@riverch.jp まで。

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