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『マトリックス4』エージェント・スミス、なぜ登場しない ─ ヒューゴ・ウィーヴィング、出演断念の詳細を明かす

マトリックス リローデッド
© Warner Bros. 写真:ゼータ イメージ

『マトリックス』シリーズの最新作『マトリックス4(原題:Matrix 4)』には、おなじみエージェント・スミス役のヒューゴ・ウィーヴィングが続投しないことが判明している。主演のキアヌ・リーブスにも並ぶほどの“シリーズの顔”だが、なぜ復帰が叶わなかったのか……。理由として伝えられているスケジュールの不一致、その詳細をヒューゴ自身が米ComingSoon.netにて明かしている。

ヒューゴによると、監督のラナ・ウォシャウスキーから『マトリックス4』についての連絡を受けたのは2019年初頭のこと。『マトリックス』3部作のほか、過去には『Vフォー・ヴェンデッタ』(2006)『クラウド・アトラス』(2012)でウォシャウスキー姉妹との仕事を経験しているとあって、ラナ監督はヒューゴの参加を熱望していたという。

「キアヌ(・リーブス)とキャリー(=アン・モス)、それから僕、ほかにも昔の顔ぶれが何人か集まって、脚本の読み合わせもしました」。ヒューゴがこう語っているあたり、当時の脚本にはエージェント・スミスがしっかり登場していたとみられる。その後、正式に出演を引き受けたというが、問題はヒューゴに別の仕事が入っていたこと。2020年1~3月に、イギリス・ロンドンで舞台に出演することが決まっていたのだ。稽古も含めて、2019年11月からヒューゴのスケジュールは押さえられていた。

「僕のシーンは(2020年)5月、6月、7月に撮れるだろうと思っていました。実際にお金(ギャランティ)の話をして、契約の交渉をして、話をまとめて、日程的にも同意したんです。すべてうまくいった……んですが、後から、それではうまくいかないとラナが思ったようで。彼女が交渉から降りて、それでおしまいでした。僕が舞台に出ることは、彼女が考えていた予定にうまく合わなかったんだと思います。」

ヒューゴ・ウィーヴィング
Photo by Siebbi https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Hugo_Weaving_2014.jpg Remixed by THE RIVER

『マトリックス4』のストーリーは明かされていないが、ヒューゴが長期にわたる撮影への参加を求められたということは、出演が叶っていた場合、エージェント・スミスの出番は多くなる予定だったのだろうか。のちに『マトリックス4』の撮影は新型コロナウイルスの影響で一時中断、ヒューゴが出演予定だった舞台は公演中止となったため、結果的には出演も可能だったかもしれないが、今となってはもう遅いのである。

「(撮影地の)ベルリンで彼らと一緒にいられないのは残念ですよ。だけど、それは彼女(ラナ監督)の判断。彼らがサンフランシスコで撮影を始めて、シカゴに移って、それからベルリンに行って、そこで中断になったのは知ってます。今は撮影を再開していますよね。どうしているのかまでは知らないけど、一緒にやれていたら楽しかったでしょうね。キアヌやキャリーのことは大好きだし、しばらく会っていないから。」

ヒューゴは以前、『マトリックス4』のためにスケジュールを調整していたことも明かしており、どうやら出演のモチベーションは非常に高かった模様。残念ながら実現は叶わなかったが、かつて読んだ脚本は「大好きなところがたくさん、わからなかったところがいくつか」だったという。「(映画を)観るのが楽しみ」とも述べているあたり、今はひとりの観客として完成を心待ちにしているようだ。

ちなみに主演のキアヌは、このたびラジオ番組にて「見事なストーリー、見事な脚本。ここにいて、参加できることがすごくうれしい」とコメント。いまだ撮影途中ながら、その出来栄えに早くも自信をにじませている。

映画『マトリックス4(仮題)』は2022年4月1日に米国公開予定

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Source: ComingSoon.net, The Hollywood Reporter

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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