【解説】『メン・イン・ブラック:インターナショナル』 オリジナルに繋がる10の小ネタ

ワーム・ガイ

エージェントMがロンドン行の地下鉄に乗る場面で、世間話をしながら電車から降りてくるのはシリーズお馴染みのワーム・ガイ。細長く、ミミズのような身体に手足と触手が生えていて、いつも仲間たちと陽気におしゃべりをしているエイリアンだ。シリーズ1作目では、休憩室でコーヒーやタバコを嗜んでいた。2作目ではヒロイン・ローラの護衛役に、JとKへの協力と大活躍。3作目では、エージェントZの告別式でアメイジング・グレイスの歌とバグパイプ演奏を捧げていた。彼らのおしゃべりは、『メン・イン・ブラック:インターナショナル』でも健在だ。
ハミルトンの腕時計
MIBのエージェントには、ブラック・スーツにサングラス、ニューラライザー、そしてハミルトンの腕時計も欠かせない。三角形のフォルムが未来的なハミルトンは、シリーズ1作目からエージェントたちの相棒を務めてきた伝統のアイテムだ。
『メン・イン・ブラック』シリーズで愛用されているのは「ベンチュラ」というモデル。今作でも、クリス・ヘムズワース演じるエージェントHとMが「ベンチュラ」を着用している。
赤いボタンと変形する車

MIBエージェントの車に乗ったら、絶対に赤いボタンを押してはいけない……緊急事態以外は。
『メン・イン・ブラック』の車内の赤いボタンといえば、飛行モードに切り替えるスイッチ。『メン・イン・ブラック:インターナショナル』で彼らが乗り込むのは最新型のレクサスなので、ボタンもスマートなタッチ式になっている。車体のホイールやドアミラーに隠されたハイテクガジェットもMIBらしさ全開だ。
実はあの人エイリアンでしたカメオ
『メン・イン・ブラック』といえば、あっと驚く有名人が「実はエイリアンだった」という設定でカメオ登場するのもお楽しみの一つ。シリーズ第1作目では、ジョージ・ルーカス、スティーブン・スピルバーグ、シルベスター・スタローンらが、3作目ではレディ・ガガやジャスティン・ビーバー、ティム・バートンらが監視対象のエイリアンだったことが明かされ、2作目ではどうしてもMIBエージェントになりたい男としてマイケル・ジャクソンが登場していた。
『メン・イン・ブラック:インターナショナル』では、歌手のアリアナ・グランデと実業家イーロン・マスク、俳優や歌手などマルチに活動するドナルド・グローヴァーの姿が確認できる。実に今らしい人選だ。
キャストネタ
『メン・イン・ブラック:インターナショナル』には、シリーズ作へのオマージュネタだけでなく、出演者の他作品のパロディネタも盛り込まれている。
例えば、映画冒頭でハイTがエッフェル塔を見上げて「パリは嫌いだ」と漏らすが、これはハイT役リーアム・ニーソンがパリを舞台に戦った『96時間』(2008)を彷彿とさせるものだ。ちなみに『96時間』でリーアムは、「必要ならエッフェル塔も破壊してやる」なんて名台詞も残している。
クリス・ヘムズワース演じるエージェントHは、戦いの中でマイティ・ソーよろしくハンマー投げを見せるが、『マイティ・ソー バトルロイヤル』(2017)でヘラにムジョルニアを掴まれた時と同じ様な展開に。劇場公開時の予告編映像では、意識しまくりな「ソー来るか」との字幕が話題になった。
ちなみにテッサ・トンプソン演じるエージェントMだが、彼女がハイTから受け取るコンパスの蓋部分のデザインが、テッサ出演のドラマ「ウエストワールド」劇中世界のあちこちに見られるメイズのマークに似ている。ドラマ「ウエストワールド」では、謎の黒服の男が”メン・イン・ブラック(Men in Black)”と呼ばれているから、さりげないオマージュなのかもしれない。しかもMがコンパスを開くと、その針が西を差している。
映画『メン・イン・ブラック:インターナショナル』は、2019年10月9日(水)よりデジタル先行配信開始。ブルーレイ&DVD は、10月23日(水)発売・レンタル開始。