マイケル・ジャクソン伝記映画、2部作になる可能性 ─ 致命的なトラブルが発覚

マイケル・ジャクソンの伝記映画『Michael(原題)』が、前後編構成の2部作となる可能性が浮上してきた。米Deadline、The Hollywood Reporterなどが報じている。
本作は伝説のポップスターであるマイケル・ジャクソンの栄光と悲劇、聡明ながら複雑な人物像を観客の心ゆさぶる誠実なタッチで描く。監督は『トレーニング デイ』『イコライザー』シリーズの名匠アントワーン・フークア、脚本は『007 スカイフォール』(2012)『グラディエーター』(2000)などのジョン・ローガンが務めた。
撮影は2024年5月に終了し、その後はポストプロダクション(撮影後作業)が進められていた。報道によると、現時点で映画は約30の楽曲を含む4時間近い長さになっており、製作陣は2部作での公開を検討しているとのこと。ただし計画は初期段階で、現時点で決断が下されたわけではない。
製作はライオンズゲートとGK Films。プロデューサーのグレアム・キングは2部作化を支持しているというが、実現にはマイケルの遺産管理団体をはじめ、海外配給のユニバーサル・ピクチャーズやキノフィルムズ(日本)などの承認が必要とみられる。
事態の背景にあるのはポジティブな理由だけではない。2025年1月、本作には致命的な製作トラブルが伝えられていたのだ。映画の第3幕には、1990年代にマイケルから性的虐待を受けたとする告発者が登場していたが、この人物のカットが必要になったのである。告発者との間に「当人のことは一切ドラマにしない」という取り決めがあったことをマイケル側が見落としていたとも、マイケル側が事件を描くことを拒んだともいわれているが、真実は不明。いずれにせよ大規模な再撮影が必要となり、現在は脚本の再執筆が進められているという。

『Michael』は当初2025年4月18日に米国公開予定だったが、“映画賞シーズンに勝負を仕掛けるため”として、すでに同年10月3日へ公開延期となっていた。しかし、これから再撮影を経て2部作化の作業を行うとすれば、1作目をこの日程で公開するのは難しいとの推測もなされている。
米ラスベガスで開催中のCinemaConで、ライオンズゲートは本作の映像を上映しなかった。映画部門を統括するアダム・フォーゲルソン氏は、「昨年のCinemaConで映像を公開してから、世界中からの大きな関心と熱意を受けてきました」といい、「今はこれ以上のお知らせはできませんが、今後数週間のうちに大きなことをお伝えします。気長にお待ちください」と予告している。
マイケル・ジャクソン役に抜擢されたのは、マイケルの実の甥であるジャファー・ジャクソン。父ジョセフ役を『シンシン/SING SING』のコールマン・ドミンゴ、母キャサリン役を『search/サーチ2』(2023)のニア・ロング、弁護士ジョン・ブランカ役を『トップガン マーヴェリック』(2021)のマイルズ・テラーが演じる。
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Source: Deadline, The Hollywood Reporter, Variety





























