著作権切れたミッキー、またホラー映画になる ─ 1日ぶり2度目

著作権が失効してパブリックドメインとなった『蒸気船ウィリー』(1928)のミッキーマウスが、ホラー作品の格好の題材となっている。若者が殺人鬼ミッキーマウスに襲われる映画『MICKEY’S MOUSE TRAP(訳:ミッキーのマウストラップ)』が大きな話題となったわずか翌日、別の映画製作者によるミッキーマウスの新たなホラー映画が製作中であることがわかった。米Vairetyが伝えた。
『蒸気船ウィリー』版のミッキーマウスは2024年1月1日をもってパブリックドメインに。インディ・ホラー映画『MICKEY’S MOUSE TRAP』がこの日に合わせて米予告編映像を投下した翌日、別の企画が追随するように発表された。
今回の企画は、「『蒸気船ウィリー』は数世代にわたって喜びをもたらしてきたが、その陽気な外見の下には、純粋で狂気じみた恐怖の可能性が潜んでいた」という解釈による作品。ニューヨークを走る蒸気船内を舞台に、イタズラ好きのネズミが現実となって乗客を襲う、絶望の深夜便を描くホラー・コメディになるという。コンセプトを伝えるファーストルックも公開されている。
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タイトルは未定。監督と製作はスティーブン・ラモルテ。製作陣には、児童向けクリスマス絵本のキャラクター、グリンチをホラー化した映画『The Mean One(原題)』のエイミー・シューマーとマルティーヌ・メルール、全米公開時に嘔吐・失神・途中退出者を続出させた問題作『テリファー 終わらない惨劇』(2022)のスティーヴン・デラ・サラとマイケル・リーヴィといった恐るべき面々も参加する。2024年春に製作を開始する。
監督のラモルテは本企画について、ディズニー・キャラクターへの愛情に基づく作品だとして、次のように説明。「私たち映画製作者は、砂場で遊ぶ子どもなのです。オモチャを手に取って、様々な方法で遊ぶのが大好きなのです。キャラクターを台無しにしてやろうだとか、手っ取り早く儲けようという思いではなく、彼らに敬意を払って、新しい光を当ててみせたいのです」。
『くまのプーさん』の著作権が切れた際に『プー あくまのくまさん』が登場したように、『蒸気船ウィリー』版ミッキーマウスを独自に描く企画が続きそうだ。1月1日に発表されていた別企画『MICKEY’S MOUSE TRAP』は2024年3月の米公開を目指して調整中だという。ほか、ホラー版ミッキーマウスが登場するゲーム『Infestation 88(原題)』もアナウンスされており、ティザー映像も公開されている。