ジェレミー・レナー「もし僕が死んだら、多くの人を失望させてしまう」 ─ 瀕死事故から1年「僕の回復で、みんなを安心させられると思った」

瀕死の重傷事故からまる一年。悲劇から生還したジェレミー・レナーは俳優業復帰を目前に控え、米CNNのインタビューに応じた。自身が死の淵から蘇流ことができた理由を語っている。

レナーは2023年の1月1日に巨大除雪車の下敷きとなり全身30箇所以上を骨折。生死の境を彷徨い、死を覚悟して遺書も書いていた。しかし懸命な治療とリハビリに挑み、奇跡的に回復。2024年1月から、主演ドラマ「メイヤー・オブ・キングスタウン」シーズン3の撮影に入る。

現場復帰を前にして、米CNNの中継にて「この一年、苦しい年だった方や、愛する人を失った方も観ています。あなたは信じられないような戦いを1年間続けてこられました。どのように切り抜けたのでしょうか？何か伝えたいことは？」と尋ねられたレナー。「僕には生きる糧がたくさんあるんです」と答え、次のように答えた。

「大家族もありますし、10歳の娘もいます。もしも僕が死んだら、たくさんの人を失望させてしまうだろうし、彼らの人生をめちゃくちゃにしてしまうでしょう。」

自分のためではなく、大切な人々のために懸命に闘ったというレナー。「僕には回復すべきためのことがたくさんあったんです。闘うべきことがたくさんありました。僕の中で、回復とは片道でした。自分の回復が、自分にとっての救いになりました。なぜなら、これで家族や娘、そして僕が影響を受けた人たちを安心させられると思ったからです」と続けている。

この事故でレナーは、甥を助けるために自ら犠牲になっていたという。事故直後、一帯は血溜まりとなり、レナーは悲痛な呻き声をあげていた。回復したレナーは、こうした姿を見ることとなってしまった甥のことも気遣った。

「あの日、一緒にいた可哀想な甥には、目に焼きついて離れないような姿を見せてしまいました。でも、僕の回復が彼にとっても癒しになると思っています。」

レナーは2023年の一年で最もGoogle検索された俳優となった。ミュージシャンでもあるレナーは自身の回復の道のりについての楽曲を製作。リリース準備中のEP『Love and Titanium』から、『Wait』を公開。自身のことを待ってくれる人に向けた、穏やかでエモーショナルな曲に仕上がっている。

Source:CNN