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『マッドマックス 怒りのデス・ロード』火炎ギター男は「まだ生きている」 ─ ジョージ・ミラー監督、キャラクターの語られざる背景明かす

マッドマックス 怒りのデス・ロード
© Look Press/Avalon.red 写真:ゼータ イメージ

2015年の大ヒット映画マッドマックス 怒りのデス・ロード』で、短い出番ながら多くの観客を心をわしづかみにしたのが「コーマドーフ・ウォーリアー」だ。巨大スピーカーを搭載したトラックで、炎を噴くギターを力いっぱいかき鳴らす、イモータン・ジョーの武装集団ウォー・ボーイズの一員である。ファンの間では「ギター男」「火炎ギター男」「炎のギター男」「火炎放射ギター男」など、さまざまな形容詞付きで現在も愛されている。

本作を手がけたジョージ・ミラー監督は、新作映画『Three Thousand Years of Longing(原題)』の撮影開始を控える中、ファン待望の『怒りのデス・ロード』続編を準備中。米Deadlineでは、コーマドーフ・ウォーリアーの再登場を求める声に「彼は今もなんとか生きていると思います」と話した。

コーマドーフ・ウォーリアー、語られざる背景

ミラー監督は『怒りのデス・ロード』を製作するにあたり、「キャラクターのみならず、(画面に登場する)すべてを説明できなければならない」というスタンスで臨んだという。したがってコーマドーフ・ウォーリアーにも、なぜトラックでギターを弾いているのかという背景が存在するのだ。

「彼は生まれながらにして盲目だったんです。(世界の)状況は少しずつおかしくなり始めた頃、彼と母親は鉱山の町に取り残されてしまった。彼らが生き延びるには、盲目であることが強みになる場所へ行かなければならなかったんです。それで坑道の奥深くに入っていった。そこなら彼らは生きていくことができたから。彼は一番大切なものをそこに持って行っていて、それが楽器、おそらくはギターだったんだと思います。

(イモータン・ジョーとウォー・ボーイズが)荒野を突っ走っていた時、誰かが、坑道の中から音楽が聴こえることに気づいた。そこで彼は見つかって、役に立つと思われたんです。僕が思うに、母親は役に立たなかったので殺されたんでしょう。彼は連れて行かれて、イモータン・ジョーの軍隊にいるドラマー、ファイフやバグパイプのプレイヤーと同じように扱われることになったんです。」

劇中でコーマドーフ・ウォーリアーを演じたのは、オーストラリアの歌手・俳優であるiOTA(イオタ)。実は、今回ミラー監督が明かしたエピソードは、2015年にiOTAが語っていた内容とは大きく異なる。かつてミラー監督は、iOTAに「コーマは洞窟にいるところをイモータン・ジョーに発見され、彼のもとで音楽家として学んだ」と語っていたというのだ。そこからiOTAは自らエピソードを膨らませ、「コーマは母親が殺されたあと、母の頭にしがみついているところをイモータン・ジョーに見つかった。コーマは戦いのたびに母への敬意を示すため、母の頭からマスクを作った」という背景を生み出している。

すなわち、iOTA自身が補完した部分は別にしても、ミラー監督の考えるコーマドーフ・ウォーリアーの背景は公開後の約4年間で変化したことになる。2015年当時の解釈か、それとも2019年現在の解釈か、どちらを『マッドマックス 怒りのデス・ロード』の正史と捉えるべきだろうか。

続編が実現したら、きっとまた会えるよね

Sources: DeadlineAudiences Everywhere, Cinema Blend

Writer

稲垣 貴俊
稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

THE RIVER編集部。「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。劇場用プログラムや各種媒体への寄稿なども喜んで承りますので、お気軽にお尋ねください。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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