リドリー・スコット、『ナポレオン』で歴史家から「ここが違う」と指摘され「くだらん」と反撃

ホアキン・フェニックス主演の新作映画『ナポレオン』の予告編で描写の誤りを発見した歴史家に対し、リドリー・スコット監督が「くだらん(Get a life)」と反撃した。
2023年7月、『ナポレオン』の予告編が公開されると、歴史家のダン・スノー氏は歴史番組History HitのTikTokアカウントを通じてレビュー動画を投稿。スノー氏は予告映像内で登場するマリー・アントワネットの処刑シーンとピラミッドの戦いについて言及し、史実と照らし合わせながらそれぞれの誤りを指摘した。いわく、「処刑時のマリー・アントワネットは短髪で、ナポレオンはその場にはいない」「ナポレオンはピラミッドめがけて大砲を撃っていない」という。
スノー氏の指摘について、米The New Yorkerはメガホンを取ったリドリー・スコット監督本人に直撃。すると、「くだらん」の一言が返ってきたという。つい最近、スコット監督は代表作『ブレードランナー』(1982)に対する公開当時の批判について「“勝手にほざいてろ(Go f**k yourself)”と言ってやりたい」と語気を荒げて反撃していたことが話題となったが、『ナポレオン』でも再び強気の姿勢を見せた。
もっとも、スノー氏に悪意があったわけではないだろう。むしろレビュー動画では、「私はリドリー・スコットが大好きですし、彼の映画を観てきました」と監督への敬意を示し、誤りを指摘したシーンについてはそれぞれ「このシーン良いですね」「見栄えは素晴らしい」と語っていた。
ところでなんとも気まずいことに、スコット監督の反撃を伝えたThe New Yorkerの記事が掲載された2023年11月6日の3日前には、豪ソニー・ピクチャーズからスノー氏とスコット監督が劇中の戦闘シーンを解説する対談映像が公開されている。この時のスノー氏は自分が「くだらない」と言われているなど知る由もないはず。一方のスコット監督も淡々と対談をこなしているようだが、もしや気づいていない……?
映画『ナポレオン』は2023年12月、全国の映画館で公開。
▼ 『ナポレオン』の記事
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Source: The New Yorker, Sony Pictures AUS