リーアム・ニーソン、アクション映画引退を示唆「もう73歳だから」

『スター・ウォーズ』シリーズのクワイ=ガン・ジン役や、『シンドラーのリスト』(1993)など数多の名演で知られるリーアム・ニーソンが、改めてアクション映画からの引退を示唆している。米Varietyに向けて語った。
アカデミー賞にノミネートされた『シンドラーのリスト』から、『ラブ・アクチュアリー』(2003)や『ナルニア国物語』シリーズまで、数十年に渡り多岐にわたるジャンルで活躍してきたニーソン。『96時間』(2008)からはアクション俳優としての存在感を急激に高め、果敢な映画出演の結果、すでにフィルモグラフィは100本を超えている。
一方で、その心境には変化が顕れているようだ。「『96時間』の第1作は18年前、私は54歳でした。遠い昔のように感じますね」とアクション俳優としての歩みを振り返っている。
「今でも時々オファーをいただくのですが、私は73歳なんですよ。もうお願いです。もしも観客の皆さんがアクションシーンを全部見てくださって、私がスタントをやっていなかったら、皆さんを侮辱することになる。そんなことはできないです。つい最近までは自分でスタントをやるのが好きでしたが、ジマーフレーム(高齢者向けの歩行用補助具)や杖をついてスタントをやりたくないんですよ。もちろん新たな作品もあるかもしれないけれど、差し当って具体的な作品はないですね。」
ニーソンのアクション映画引退宣言は今回が初めてではなく、2024年にも「いずれはやめなくては」と語っている。その際も懸念していたのは、自身のスタントシーンの多くを、長年にわたってスタントダブルを務めているマーク・ヴァンセロフに任せていることだった。明言を避けつつも「来年(2025年)いっぱいかもしれません。それで終わりだと思います」と言及した引退の時期は、ある程度計画性をもっての発言なのかもしれない。
つい最近は遅刻癖のある俳優に対して「待たせているスタッフに失礼だ。そんな人とは仕事をしない」と一喝していたニーソン。常に誠実に、全力で仕事に向き合おうとする思いが、アクションから引退する意向に繋がっているのかもしれない。
106作目となるリブート版『裸の銃を持つ男』は、レビューサイトRotten Tomatoesでも91%の高評価を獲得。続くゾンビホラー・コメディ『Cold Strage(原題)』も注目を集めているところだ。アクションに留まらず、まだ私たちが知らないニーソンの一面がこれから見られることに期待したい。
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Source:Variety