Netflix12月配信作まとめ ─ チャドウィック・ボーズマン遺作からデヴィッド・フィンチャー『Mank/マンク』、ジョージ・クルーニー『ミッドナイト・スカイ』まで

2020年も残すところあと1ヶ月。1年の締めくくりとなる12月のNetflixには、デヴィッド・フィンチャー監督渾身の最新作『Mank/マンク』から「glee/グリー」(2009-2015)が贈るミュージカル映画『ザ・プロム』、ジョージ・クルーニー主演&監督のSF大作『ミッドナイト・スカイ』まで、必見の1作が目白押しだ。2020年8月に急逝した俳優チャドウィック・ボーズマンの遺作となる『マ・レイニーのブラックボトム』も配信開始となる。
本記事では、上述の作品のほか12月配信のNetflix作品をピックアップしてご紹介する。
『Mank/マンク』12月4日
『セブン』(1995)『ファイト・クラブ』(1999)などのデヴィッド・フィンチャー監督による最新作。
本作は、映画史に残る名監督オーソン・ウェルズによる不朽の名作『市民ケーン』(1941)でアカデミー賞脚本賞に輝いた“マンク”こと、脚本家ハーマン・J・マンキーウィッツの物語。アルコール依存症に苦しみながら、社会を⾵刺し続けるマンクは『市⺠ケーン』の脚本の仕上げに追われていた。1930年代のハリウッドの裏側が、機知と⾵刺に富んだマンクの視点から描き出されていく。
出演者には、ハーマン・J・マンキウィッツ役に名優ゲイリー・オールドマン、女優マリオン・デイヴィス役に『マンマ・ミーア!』シリーズのアマンダ・サイフリッド、リタ・アレクサンダー役に『あと1センチの恋』(2014)のリリー・コリンズ。そのほか、オーソン・ウェルズ役に『オンリー・ゴッド』(2013)のトム・バーク、ジョーゼフ・L・マンキウィッツ役に「オザークへようこそ」(2017-)のトム・ペルフリー、ルイス・B・メイヤー役に『フルメタル・ジャケット』(1987)のアーリス・ハワード、新聞王ウィリアム・ランドルフ・ハースト役に「ゲーム・オブ・スローンズ」(2011-2019)のチャールズ・ダンスなど、実力派の面々が揃った。

監督は、『セブン』『ファイト・クラブ』などで知られる巨匠デヴィッド・フィンチャー。『ソーシャル・ネットワーク』(2010)や『ゴーン・ガール』(2014)、ドラマ「マインドハンター」(2017-)など、近年も高評価作品を連発させている。脚本は、フィンチャー監督の実父ジャック・フィンチャー(2003年没)。音楽はトレント・レズナー&アッティカス・ロス、撮影監督は「マインドハンター」のエリック・メッサーシュミット、編集は『ソーシャル・ネットワーク』などのカーク・バクスター。
「セレナ:テハーノの女王」12月4日
23歳でこの世を去った悲劇のテハーノ歌手セレナ・キンタニーヤの半生を綴る伝記ドラマ・シリーズ。
1971年米テキサス州出身のセレナ・キンタニーヤは、弱冠12歳でアルバム・デビューを果たしたテハーノ歌手。1994年にはグラミー賞受賞も果たしている。1995年、セレナは自身のファンクラブの会長を当時務めていたヨランダ・サルディバルを不祥事で解雇。これを逆恨みしたヨランダがセレナを銃で撃ち、彼女は23歳の若さで他界した。
本作は、“テハーノの女王”の異名で呼ばれたセレナが、ラテン系女性アーティストとして史上最高の成功を掴むまでの半生が描かれる。
