Menu
(0)

Search

Netflixドラマ『ゲットダウン』シーズン1で製作打ち切りへ!バズ・ラーマン監督がコメントを発表

1970年代のニューヨークを舞台にヒップホップの誕生を描く、Netflixドラマ『ゲットダウン』がシーズン1のみで製作打ち切りとなったことがわかった。同作は『ムーラン・ルージュ』のバズ・ラーマン監督による初めてのドラマ・シリーズとして注目されており、2017年4月にシーズン1のパート2が配信されたばかりだった。

本作『ゲットダウン』は、Netflixとソニー・ピクチャーズ・テレビジョンが共同で製作したもの。シーズン1の製作費は1億2,000万ドルで、これはNetflixで配信されているドラマ・シリーズとしては最も高額だという。

しかし本作は、シーズン1の時点からトラブルの絶えない作品でもあった。製作現場の混乱ぶりは、脚本家とショーランナーが製作中に交代し、必然的に生じたスケジュールの遅延を乗り切るべくシーズン1(全12話)をパート1、パート2に6話ずつ分けて配信したことからも容易に想像できるだろう。しかし、そうしたコストに対して視聴率はふるわず、シーズン1のパート1は人気ドラマ『オレンジ・イズ・ニュー・ブラック』シーズン4の約5分の1しか視聴されなかったという。

バズ・ラーマン監督によるコメント

『ゲットダウン』の製作を務めるバズ・ラーマンによると、すでにシーズン2の準備はスタートしていたようだ。しかしシーズン2にラーマンが全面的に携わることは難しく、これが製作打ち切りの大きな理由となったという。打ち切りの発表後、ラーマンは自身のFacebookにコメントを投稿している。

コメントの全文をご紹介することは長文のため差し控えるが、ここでラーマンは『ゲットダウン』打ち切りの背景を少しだけ語っている。

「『ゲットダウン』を実現するため、私自身が(製作の)中心になる場合、私は監督する映画を少なくとも2年は延期しなくてはなりません。作品の素晴らしいパートナー・サポーターであるNetflixとソニーにとっては、この独占性こそがもちろん重要でした。自分自身を2つに切り分けて、両方のプロダクションで使えるようにすることはできません。[中略]ただし答えは簡単です。私は映画を撮ります

おそらく『ゲットダウン』シーズン1の製作トラブルなどを踏まえて、Netflixとソニーは、シリーズのクオリティを保証するためラーマンにシーズン2への全面関与を求めたのだろう。しかしラーマンは映画監督としての新作を準備しており、そこでスケジュールの折り合いがつかなかったということのようだ。鳴り物入りで始まったシリーズだけに、こんなに早く打ち切られるとは実に残念である。

ドラマ『ゲットダウン』はNetflixにて配信中

Source: http://deadline.com/2017/05/the-get-down-canceled-netflix-one-season-1202102024/
http://deadline.com/2017/05/baz-luhrmann-the-get-down-cancellation-netflix-1202101854/
http://variety.com/2017/tv/news/the-get-down-canceled-1202443885/
Eyecatch Image: https://www.amazon.co.jp/GET-DOWN-DELUXE-EDITIO-V/dp/B01HUDH7OG/

Writer

アバター画像
稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

Ranking

Daily

Weekly

Monthly