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アカデミー賞候補作『ある画家の数奇な運命』公開決定 ─ 終戦後ドイツ、歴史の闇と若き芸術家の物語

ある画家の数奇な運命
(C)2018 PERGAMON FILM GMBH & CO. KG / WIEDEMANN & BERG FILM GMBH & CO. KG

アカデミー賞外国語映画賞受賞作『善き⼈のためのソナタ』(2008)のフロリアン・ヘンケル・フォン・ドナースマルク監督による最新作『NEVER LOOK AWAY(英題)』が、邦題『ある画家の数奇な運命』として2020年秋にTOHOシネマズ シャンテほか全国公開される。あわせてポスタービジュアルが到着した。

第91回アカデミー賞外国語映画賞にノミネート、第75回ヴェネツィア国際映画祭・コンペティション部⾨で⾼評価を獲得した本作は、現代美術の巨匠ゲルハルト・リヒターの半⽣をモデルに、祖国ドイツの“歴史の闇”と“芸術の光”を描いた力作だ。

ナチ政権下のドイツ。少年クルトは芸術を愛する叔⺟(ザスキア・ローゼンダール)の影響から、絵画に親しむ⽇々を送っていた。ところが、もともと繊細な感情の持ち主だった叔⺟は、精神のバランスを崩し、強制⼊院の末、国家による“安楽死政策”で命を奪われてしまう。終戦後、成⻑したクルト(トム・シリング)は東ドイツの美術学校に進学。亡き叔⺟の⾯影を持つエリー(パウラ・ベーア)と出会い、恋におちる。しかし、元ナチ高官の婦⼈科名医であるエリーの⽗親(セバスチャン・コッホ)こそが叔⺟を死へと追い込んだ張本⼈だった。誰もその真実を知らぬまま、⼆⼈は結婚する。

やがて、クルトは東ドイツのアート界で推奨された社会主義リアリズムに疑問を抱くようになっていた。ベルリンの壁が築かれる間際に、芸術の⾃由を求めたクルトはエリーとともに⻄ドイツへ逃亡する。晴れて美術学校で創作に没頭し、新たな作⾵を模索するが、待っていたのは教授からの全否定。クルトはもがき苦しみながら、魂に刻み続けていた叔母の言葉「真実はすべて美しい」を信じ続けて創作を続け、⾃分だけの表現⽅法を発⾒する。そして完成した新作は、ナチ⾼官としての罪深い過去を隠し続けた義⽗の欺瞞を告発する作品だった……。

ある画家の数奇な運命
(C)2018 PERGAMON FILM GMBH & CO. KG / WIEDEMANN & BERG FILM GMBH & CO. KG

「⽬をそらさない。その信念が、真実を描き出す」。本ポスタービジュアルにはキャッチコピーとともに、クルトが真剣な眼差しでカンバスに向き合う姿、死してなお⾃分を導く叔⺟、美術学校で出会った妻エリー、そして⾃⾝の運命も狂わせるエリーの⽗の姿が切り取られている。

映画『ある画家の数奇な運命』は2020年秋、TOHOシネマズ シャンテほか全国ロードショー

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THE RIVER編集部THE RIVER

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