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【ネタバレ】『ターミネーター:ニュー・フェイト』ジョン・コナー、監督が意図を解説

ターミネーター2
© TriStar Pictures 写真:ゼータ イメージ

この記事には、映画『ターミネーター:ニュー・フェイト』のネタバレが含まれています。


ジョン・コナー、衝撃の復帰

『ターミネーター:ニュー・フェイト』において、サラ・コナーの息子であるジョン・コナーの再登場は、あらゆる意味で衝撃的な形でおこなわれる。映画の冒頭、スカイネットの破壊によって“審判の日”が防がれてから数年後、サラとジョンの前にT-800が現れるのだ。穏やかな時間を過ごしていたはずの2人だったが、ジョンはT-800によって無残にも殺されてしまう。T-800を前にしてサラの抵抗は歯が立たず、かのターミネーターはその場を去っていくのだ。

このオープニングで、T-800役のアーノルド・シュワルツェネッガーと、サラ役のリンダ・ハミルトンはデジタル処理による若返りを経て登場。そしてジョン・コナー役のエドワード・ファーロングは、本人の姿を基にしたCGで登場している。本作にファーロングの名前は「ジョン・コナー・レファレンス(参考)」としてクレジットされており、実際の身体は子役ジュード・コリーが、ジョンの声はアーロン・クニッツが担当しているのだ。

ターミネーター2
© TriStar Pictures 写真:ゼータ イメージ

シリーズを象徴するキャラクターのひとり、ジョン・コナーを映画の冒頭で殺してしまう。この判断について、ミラー監督は「ご想像どおり、脚本家チームの議論のポイントになりました」と米Polygonにて語っている。「けれども不思議なことに、誰ひとりとして、(ジョンを殺すことが)物語の禁じ手であるとは考えなかったのです」

The Hollywood Reporterでは、その理由が詳しく解説されている。ジェームズ・キャメロンを含む脚本家チームは、『ターミネーター:ニュー・フェイト』のストーリーを検討するにあたって、まずは「新たな救世主とサラ&ジョン・コナー親子はどんな関係であるべきなのか」を話し合ったというのだ。

「(新たな救世主は)ジョンの娘とか、そういう存在であるべきなのでしょうか。僕は反対でした。なぜなら僕が、神に選ばれた者やヒーローが逆境に立ち向かう映画にはさほど惹かれないから。『マトリックス』のネオやアーサー王よりも、むしろ、ごく普通の人でありうる方に共感するんです。だからコナー親子には関係のない、新たな人物が運命を手にする方がいいと思いました。」

ターミネーター:ニュー・フェイト
© 2019 Skydance Productions, LLC, Paramount Pictures Corporation and Twentieth Century Fox Film Corporation. All rights reserved.

ここでミラー監督は、ジョンの死を描くことを決断するに至った“ふたつの決め手”を明らかにしている。ひとつは、本作の最重要人物であるサラ・コナーをベストな形で描くにはどうすべきかということ。そしてもうひとつは、新たなキャラクターが活躍できる土壌を作ることだったのだ。

サラ・コナーは幸せな人物ではありません。彼女は翻弄され、悲劇的である時こそ最高のキャラクターです。そして、そのための起爆剤が必要だった。実際、ジョンを36歳の会計士として存在させることはできません。そうなっているところを考えてみたら――もしもサラがサイバーダインを破壊していなければ、彼は人類のリーダーになっていたわけで――彼は人生最高の瞬間を失った、悲しい人物にさえ見えかねないし、そんなのは誰も見たくない。[中略]それに、ジョンの仲間たちを登場させたり、しっかり描くことはできません。それは決して良いことではないですよね。」

こうした話し合いの結果、脚本家チームは「もしシリーズを新たな方向性に進めるのなら、過去をいくらか水に流す必要がある」と判断した。ミラー監督は「ドラマティックでインパクトのある始まりにしたい、ということで全員が一致したんです」と振り返っている。「観客の顔をひっぱたいて、“目を覚ませ、今回は新しいことをやるんだぞ”と言いたかった。そして、それは達成できたように思います。僕は暴力も、子どもを撃つ展開も大嫌い。けれど、そのことが物語に与える劇的な効果は否定できません」。

映画『ターミネーター:ニュー・フェイト』は2019年11月8日(金)より全国公開中

Sources: Polygon, THR, Digital Spy

Writer

稲垣 貴俊
稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

THE RIVER編集部。「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。国内舞台作品の執筆・創作にも携わっています。ビリー・アイリッシュのライブに行きたい。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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