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『ターミネーター:ニュー・フェイト』新3部作、すでにプロット完成済み ─ 「人間と人工知能の関係を描きたい」ジェームズ・キャメロン、実現に熱意燃やす

ターミネーター:ニュー・フェイト
© 2019 Skydance Productions, LLC, Paramount Pictures Corporation and Twentieth Century Fox Film Corporation. All rights reserved.

『ターミネーター』シリーズの最新作『ターミネーター:ニュー・フェイト』は、シリーズの生みの親であるジェームズ・キャメロンが製作&脚本に復帰したことが大きな話題を呼んでいる一作だ。キャメロンは早くから、『ターミネーター2』(1991)の正統なる続編である本作を皮切りに、新たな3部作の構想があることを認めていた。なんと今回、キャメロンは3部作のプロットをすでに完成させたことを明かしている。

Colliderの取材にて、キャメロンは「(『ターミネーター』に)戻ってきた大きなモチベーションのひとつは、人間と人工知能の関係を描けるということでした」と語った。それから、もともとキャメロンが最も描きたかった物語には、本作ではまだ到達していないということも。「今回は土台を作った感じ。(大きなテーマは)2作目や3作目で描くことになるでしょう」

『ターミネーター:ニュー・フェイト』の原案・脚本には、キャメロンを除いて5人の名前がクレジットされている。『ダークナイト』3部作のデヴィッド・S・ゴイヤー、『ロボコップ』新作のジャスティン・ローズ、『キャプテン・フィリップス』(2013)のビリー・レイ、「ダークエンジェル」(2000-2002)のチャールズ・イグリー、「ターミネーター サラ・コナー・クロニクルズ」(2008-2009)のジョシュ・フリードマンだ。

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このうち、キャメロンが特に名前を挙げているのは、原案(ストーリー)のみにクレジットされているチャールズ・イグリーとジョシュ・フリードマン。2人とキャメロンは、『ニュー・フェイト』の脚本作業に入るよりも前に、あらかじめ「映画3本分のストーリーを考えた」という。

3作目までのプロットはすべて出来ています。その作業に数週間を費やしたのは、自分たちの今後を考えたから。だから(『ニュー・フェイト』の執筆で)自分たちを追い詰めることにはならなかったし、まだやりたいことをやる余地もある。すでにいろんな名案がありますからね。」

キャメロンの狙いは、“人間と人工知能の関係”というテーマを『ニュー・フェイト』で取り入れておき、その後の2作目・3作目で掘り下げていくこと。3部作の全容を先に組み立てたことで、むしろ今回の脚本をスムーズに執筆することができたようだ。「将来的にどんなことが起こるのか、(2作目以降の)ストーリーがどう転がっていくのかということは大まかに決まっています」。

むろん、本当に『ニュー・フェイト』から『ターミネーター』新3部作が始まるのかは誰にも分からない。今後の展開については、とにかく本作がヒットし、スタジオ側がゴーサインを出さないことには始まらないからだ。ともあれキャメロンは、「同じ思想、同じ意志をもって、同じ人々が(シリーズを)作れば、いくつもの映画にまたがる、ひとつの物語を生み出すことができます」と述べて、新3部作の実現に熱意を燃やしている。もちろん、キャメロンは「『ニュー・フェイト』は1本限りの物語として独立していますけどね」と言い添えることも忘れてはいないのだが。

映画『ターミネーター:ニュー・フェイト』は2019年11月8日(金)より全国公開中

Source: Collider

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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