クリストファー・ノーランがTikTokに登場、見事にバズる ─ 『オッペンハイマー』IMAX上映の重要性を猛アピール

最新作『オッペンハイマー(原題:Oppenheimer)』の米国公開を2023年7月21日に控える映画監督クリストファー・ノーランがTikTokに登場し、ユーザーの話題をさらっている。
ノーランが語ったのは、“ノーラン作品史上最長”といわれてきた本作の上映時間が3時間9秒であること、そしてIMAX撮影に対するこだわり。全編ラージフォーマットで撮影された本作は、1回の上映につき、なんと11マイル(約17.7km)ものフィルムを必要とする。ノーランは映像の中で、IMAX 70mmフィルムこそが「これまで開発された中で最も品質の高いフォーマット」であり、「素晴らしいイメージへの没入感を味わえる」ものだと力説している。
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ノーランといえば、コロナ禍での劇場公開をいち早く実現した『TENET テネット』(2020)では、予告編の初披露が映画館で叶わないことを受けて、より多くの“観客”をバーチャルに集めることができる人気ゲーム『フォートナイト』でプレミア公開した。その後、同じく『フォートナイト』にて、『バットマン ビギンズ』(2005)『プレステージ』(2006)『インセプション』(2010)の上映企画にも取り組むなど、最先端のサービスやトレンドを積極的に活かしたプロモーションを実施している。
もっとも、TikTokというSNSにてIMAX上映の重要性をアピールするところがノーランのユニークなところだ。IMAXシアターでは「映画が視野を埋め尽くし、皆さんをイメージに没入させてくれる。鮮明さ、鮮やかさが際立つ」といい、「世界を再現しているものに最も近い」と強調。ちなみに、映像と前後して公開された米AP Newsのインタビューでは、「IMAX 70mmフィルムで撮影するとスクリーンが消滅する。メガネなしの3D体験ができる」とも語った。
IMAX 70mmフィルム上映が可能なスクリーンで『オッペンハイマー』を観ることが「最良の体験」だというノーランだが、これが実現できる映画館は世界中でもごく一握りで、少なくとも日本国内では叶わない。しかし、他のフォーマットで鑑賞しても視覚情報を取りこぼさないよう、綿密な計画と実践が行われたよう。撮影時は構図に一切妥協せず、またフィルムで撮影された映像のデジタル化にも細心の注意が払われたのだ。その仕上がりにはノーランも大いに満足しているという。
なお、『オッペンハイマー』ではIMAX撮影についてキャスト&スタッフが語った映像も米国にて公開されている。こちらもあわせてチェックしてほしい。
映画『オッペンハイマー(原題:Oppenheimer)』は2023年7月21日に米国公開予定。日本公開情報が待たれる。
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Source: AP News