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クリストファー・ノーラン、エドガー・ライト、米映画大学のZoom卒業式で祝辞 ─ 「みなさんの声と情熱が必要」

Gage Skidmore https://www.flickr.com/photos/gageskidmore/9345815579/ | Georges Biard https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Christopher_Nolan_Cannes_2018.jpg | Remixed by THE RIVER

『ダークナイト』3部作や『インターステラー』(2014)のクリストファー・ノーラン、『ベイビー・ドライバー』(2017)のエドガー・ライトらが、米ニューヨーク大学映画専攻の卒業生に祝辞を送った。2020年5月21日(米国時間)に開催された卒業式は、新型コロナウイルスの影響を受け、Zoomを介して行われたよう。ニューヨーク大学の教授であり、米IndieWireの編集者を務めるエリック・コーン氏が報告している。

ノーランは今回、卒業生に「素晴らしい成果、おめでとうございます。これまで一生懸命に努力されてきたことと思います」と祝福を送り、業界と学生の未来についての希望を語っている。

みなさんがこれから進んでいくのは、ストーリーとストーリーテラー、そしてストーリーテリングの歴史と未来を心から大切にする人々の世界です。僕たちはみなさんの声を、みなさんによる新たな声を、情熱を必要としています。僕は一個人として、みなさんが進まれる道を、これからのお仕事をとても楽しみにしています。おめでとうございます。幸運をお祈りしています。」

また、ライトも卒業生への祝辞を送り、「これまで長く、大変な道のりだったと思います。お互いをお祝いしたいと思っていらっしゃるでしょう。(コロナ禍で)それが叶わないことがとても残念です」と語りかけた。「それでも、これは人生の節目ですし、今までの自分をきちんと誇りに思ってほしいと思います」。そして自分自身の現状を語りつつ、卒業生たちにユーモアまじりの激励を送っている。

「これが気休めになるかどうかはわかりませんが、僕は映画学校を卒業したこともなければ、通ったこともないんです。だから、みなさんはもう、僕よりもずっと、ずっと優秀だと思います。それからもうひとつ、このコロナウイルスの状況からポジティブなことがあるとすれば、家で山ほど映画を観るために、これほど正当な理由はないってことでしょう。実際、僕は1日に最低3本は観ています。引きこもって映画オタクになるには、これ以上の時間はありませんから。」

それぞれの言葉は決して長くないが、ノーランとライト、それぞれの性格や姿勢がうかがえるようだ。この卒業式には、『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』(2017)のライアン・ジョンソン、『インビテーション』(2015)のカリン・クサマらも登場。コーン氏のTwitterには、ノーランとジョンソンがZoom越しに祝辞を寄せている様子も投稿されている。

ちなみに、この写真を見たライト監督は「ライアンとクリスはロックダウン中に同じシャツを着てるの?」とコメント。するとジョンソンは、ノーラン監督作品『プレステージ』(2006)でヒュー・ジャックマンが演じた奇術師“グレート・ダントン”の画像を投稿して応じている。

Source: IndieWire

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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