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ノラ・ジョーンズ、4年ぶり新アルバム『ピック・ミー・アップ・オフ・ザ・フロア』リリース決定、「アイム・アライヴ」が先行配信に

9つのグラミー賞を受賞しているシンガー・ソングライターのノラ・ジョーンズ(Norah Jones)が、通算7枚目となるソロ・アルバム『ピック・ミー・アップ・オフ・ザ・フロア』を2020年5月8日にジャズの名門レーベル、ブルーノート・レコードよりリリースする。プレオーダーがスタートし、それに伴いリード・トラックの「アイム・アライヴ」が先行配信された。

そもそもアルバムを作る気が全くなく、しばらく「アルバムを作る」というルーティンから遠ざかっていたノラは、コラボレーション・シングルの連続リリースという新しい挑戦に挑んでいた。しかし、書き溜めていた楽曲に偶然繋がりを見出し、アルバムで音楽を発表するということを再解釈し、ついにアルバム制作を決意。「ラフミックスを携帯にいれ、犬の散歩をするときに聴いていた。そしたら、いつしか頭から離れなくなっていた。で、気づいた。どの曲にも不思議な一貫した特色があるんじゃないかって。まるで神と悪魔と心と国と地球と私の間のどこかで起きている夢の中、熱病にうなされている感覚だった」と語っている。

今回のアルバムでは、ピアノ・トリオのジャズをベースとしながらもブルース、ソウルにもインスピレーションを受けたオリジナリティ溢れるメロディを披露。ピアノとハミングするようなストリングスも取り入れ、憂いや儚さ、美しさを表現した。

それらのメロディに乗せられた歌詞には、理由がわからない失意が多く登場する。歌詞やアルバムのテーマには強い思い入れがあり、「ここ数年、この国、この世界に生きてきて、どこかに “私を引き起こして(原題の和訳)” という感覚があるのだと思う。立ち上がり、この混乱から抜け出して、どうにかしたい、という思いが」、「もしこのアルバムに闇の部分があっても、それは迫り来る破滅じゃない。むしろ、人としてつながりを求め、焦がれる気持ちに近い。パーソナルと呼べる曲が何曲かあるけれど、それらも人間全員が直面している、より大きな問題と表裏一体。同様に、すごく大きな何かを歌っている曲も、実はパーソナルな曲だったりする」と話している。

制作期間に関してノラは「たまたまそういうゾーンに入っていたのか、それとも(さまざまなセッションという)プロセスからその気になったのか、わからない。でも去年の私は、これまでで一番クリエイティヴな気分だった」と精力的な一年を振り返る。2曲を除いてプロデュースも彼女本人が行った。アルバムの核となる部分に関しては、制作初期の段階で彼女と親交が深いドラマーのブライアン・ブレイドとのセッションで完成していたが、アルバムを通して固定のバンド・メンバーは置かず、ジョン・パティトゥッチ(b)、ネイト・スミス(ds)など、総勢20名以上の実力派アーティストが立ち代わり登場する。

先行配信された「アイム・アライヴ」はアメリカのUSインディー・ロックをけん引してきたバンド、ウィルコのフロントマン、ジェフ・トゥイーディーとのコラボ楽曲で、作詞作曲を共に行い、プロデュース、ギター、ベースをジェフが担当し、ノラがヴォーカルとピアノを務めた。ジェフの息子であるスペンサー・トゥイーディーもドラムとして参加している。

© Diane Russo

また、日本盤には芥川賞受賞作家、川上未映子氏が手掛けた歌詞対訳が同梱されている。川上氏からは「じゅうぶんに愛し、じゅうぶんに傷つき、そして自分の目と手と耳で考え、いくつもの波を乗り越えてきた人から届けられるこの楽曲たちは、わたしたちへの温かな贈り物である。目の前にある危機や感情をしなやかに見つめ、それらが彼女の声になってみせるとき、わたしたちはそこにしか現れない世界への対峙を、喜びのうちに知ることになるだろう」というコメントが寄せられている。音楽だけではなく、詩を楽しむことができる作品として大注目だ。

ノラ・ジョーンズ『ピック・ミー・アップ・オフ・ザ・フロア』収録曲

  1. ハウ・アイ・ウィープ / How I Weep (ノラ・ジョーンズ)
  2. フレイム・ツイン / Flame Twin (ノラ・ジョーンズ)
  3. ハーツ・トゥ・ビー・アローン / Hurts To Be Alone(ノラ・ジョーンズ)
  4. ハートブロークン、デイ・アフター / Heartbroken, Day After(ノラ・ジョーンズ)
  5. セイ・ノー・モア / Say No More(ノラ・ジョーンズ、サラ・オダ)
  6. ディス・ライフ/ This Life(ノラ・ジョーンズ)
  7. トゥ・リヴ / To Live(ノラ・ジョーンズ)
  8. アイム・アライヴ / I’m Alive(ノラ・ジョーンズ、ジェフ・トゥイーディー)
  9. ウァー・ユー・ウォッチング? / Were You Watching? (ノラ・ジョーンズ、エミリー・フィスキオ)
  10. スタンブル・オン・マイ・ウェイ / Stumble On My Way(ノラ・ジョーンズ)
  11. ヘヴン・アバヴ / Heaven Above(ノラ・ジョーンズ、ジェフ・トゥイーディー)
    *ボーナス・トラック2曲収録予定

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THE RIVER編集部THE RIVER

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