ブラッド・ピット登場の謎の新幹線CMが公開、伊坂幸太郎『マリアビートル』ハリウッド実写版ティザーか

日本高速電鉄(Nippon Speed Line、略称NSL)と称された謎の鉄道会社によるCM映像が突如として公開された。ブラッド・ピット主演で伊坂幸太郎の小説『マリアビートル』をハリウッド実写化する映画『Bullet Train(原題)』に関連するキャンペーン映像ではないかと見られる。
NSLは日本国内を走行する新幹線であるようだ。映像では富士山をはじめとする日本の情緒的な風景の中を駆け抜ける車両の姿が確認できる。英語のナレーションでは、「想像してみてください。新しい旅の形です。平穏で、快適で、高速。旅は急がず。真に忘れがたい体験を、ご一緒に」と語られており、最後に「ご搭乗は3月2日」とアナウンスされている。また、公開された日本高速電鉄のWebサイトにも3月2日に向けたカウントダウンが表示されている。
3月2日が何を指し示すのかは不明だが、これが『Bullet Train』に関係するものであるのなら、映画にまつわる情報解禁が行われるものと想像できる。
『Bullet Train』関係であると推理できる最大の理由は、映像の最後にブラッド・ピットの姿が確認できることだ。ピットはなぜか顔中傷だらけになっており、満身創痍の状態で力なく夕陽を見つめている。穏やかで快適な乗車体験を謳う映像とは裏腹に、車内で何らかの危機に巻き込まれたものと想像できる。
『Bullet Train』の原作となる伊坂幸太郎の『マリアビートル』は、クセの強い殺し屋たちが偶然乗り合わせ、それぞれの仕事のために狭い車内で行動を起こすアクション・スリラー。ピットが演じる役名はLadybug、つまり天道虫ということで、ツイていない殺し屋の七尾に相当する役になると見られる。
現時点で明らかになっている役名を参照すると、七尾に電話で指令を送る真莉亜役をサンドラ・ブロックが役名Maria Beetleとして演じ、殺し屋コンビの蜜柑と檸檬は、それぞれTangerineとLemonという役名でアーロン・テイラー=ジョンソンとブライアン・タイリー・ヘンリーが務める。邪悪な中学生・王子役はジョーイ・キングがPrinceとして演じ、元殺し屋で息子の復讐のため闘う木村雄一の役どころはアンドリュー・コージがKimuraとして演じる。ほか、役どころは不明ながらザジー・ビーツ、ローガン・ラーマン、マイケル・シャノン、真田広之、マシ・オカといった超豪華キャストが集結している。
伊坂幸太郎といえば、これまでに『陽気なギャングが地球を回す』(2006)『重力ピエロ』(2009)『ゴールデンスランバー』(2010)などの数々の邦画化作品を持つ人気作家。日本を舞台に、初のハリウッド実写化ということで今後大きな話題になることは間違いない。
監督は『デッドプール2』(2018)『ワイルド・スピード/スーパーコンボ』(2019)のデヴィッド・リーチ、プロデューサーは『イコライザー』シリーズや『マグニフィセント・セブン』(2016)などのアントワーン・フークア、『アトミック・ブロンド』(2017)などのケリー・マーコミックだ。
ちなみに、『マリアビートル』の原作小説の舞台は東京発・盛岡行の東北新幹線だったが、この旅のNSLは東京発・京都行になる模様。映像に富士山が登場したのもそういう理由だ。
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