『オッペンハイマー』受賞スピーチ中に迷惑系YouTuberが紛れ込む ─ 英国アカデミー賞で乱入事件、担当者も呆れのコメント

第77回英国アカデミー賞(BAFTA)授賞式のステージに、迷惑系YouTuberが紛れこんでいたことが話題となっている。同アワードで最多7冠を達成した『オッペンハイマー』の作品賞受賞スピーチ中のことだ。
BAFTAの公式Youtubeでは、『オッペンハイマー』でプロデューサーを務めたエマ・トーマスのスピーチ動画が公開。トロフィーを受け取ったトーマスに続き、監督のクリストファー・ノーラン、プロデューサーのチャールズ・ローヴェン、主演のキリアン・マーフィーがステージに上がる。すると最後に、黒いキャップをかぶった男が現れ、マーフィーの隣に立つ。
トーマスのスピーチ中、男は静かに耳を傾けつつも、時折ニヤリとしている。スピーチが締めくくられ、会場から拍手が湧き上がるのにあわせて男も手を叩き、その場に馴染んでいるようだ。しかしこの男、『オッペンハイマー』とは全く関係ない部外者だったという。
BAFTAの担当者は、今回の一件について声明を発表した。「昨晩、ソーシャルメディア上のいたずら者(prankster)がステージ上で最後の賞の受賞者たちに紛れ込んだ後、警備員によって退場させられました。我々は、これを非常に深刻なものと受け止め、これ以上コメントすることによって、彼に宣伝効果が与えられることを望んでおりません」。
英The Guardianによると、この男は「Lizwani」の名で活動するYouTuberとのこと。YouTubeアカウントを覗くと、本記事掲載時点で登録者数は8,430人。動画は過去1年間で3本と、駆け出しなようだ。報道によれば、男は2022年にもブリット・アワードやFIFAのバロンドールといった授賞式に忍び込んでいたという。YouTubeの投稿動画もマクドナルドの店員に装い注文を受け取ったり、Zoomの社員を装って全く関係ないミーティングに参加したりと、迷惑路線だ。今回、男がどのようにして授賞式へ入場できたのかは定かでない。
ちなみに1974年のアカデミー賞授賞式では、プレゼンターのトーク中に舞台裏から全裸の男がステージ上を駆け抜けるという出来事が起こっていた。
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Source:The Guardian