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『LOTR』『パイレーツ』オーランド・ブルームの現在とキャリアを振り返る ─ 最新作『グランツーリスモ』での熱演まで

オーランド・ブルーム「東京コミコン2019」
©THE RIVER

ゲーマーからプロレーサーになった男の実話を描く映画『グランツーリスモ』が公開を迎えた。主人公の少年ヤンは、世界的大ヒットゲーム「グランツーリスモ」のトッププレイヤーたちを本物のレーサーに育成するプログラム「GTアカデミー」の招待を受け、数々の試練に挑んでいく。

「GTアカデミー」という奇抜なプログラムを仕掛けたのは、プレイヤーに秘められた無限の才能と可能性を信じる日産マーケティング担当のダニー・ムーアという男。『ロード・オブ・ザ・リング』『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズで知られるオーランド・ブルームが熱演した。

2000年代初頭、ハリウッドのメガフランチャイズ2作への出演で華やかな俳優キャリアを確立してから早20年以上、現在ブルームは46歳となった。演じてきたアイコニックなキャラクターや端正な容姿から日本国内にもファンが多いブルームは、その後どのようなキャリアを辿ったのか。本記事では、オーランド・ブルームの直近作に迫る。

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オーランド・ブルーム プロフィール

Orlando Bloom
Photo by Hengist Decius https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Orlando_Bloom_5.jpg

1977年、英カンタベリー出身。南アフリカ元大統領、故・ネルソン・マンデラの運動を支援していたジャーナリスト・活動家のハリー・ブルームと、外国語学校を経営していたソニア・コンスタンス・ジョセフィーンの間に生まれる。誕生時64歳だった父を4歳の時に亡くし、その後は母親と後見人の元で育てられる。のちに、生みの親だと思っていたハリー・ブルームは義父であり、後見人が実父であることが判明する。

俳優を志したきっかけは、少年時代に見たクリストファー・リーヴが演じるスーパーマン。ロンドンの演劇学校に通うことになり、演技の世界に踏み入れた。

スクリーンデビューは1997年。名門ギルドホール音楽演劇学校在学中に、ジュード・ロウも出演したイギリス映画『オスカー・ワイルド』で端役を掴んだ。2年後、学校を卒業した2日後に、『ロード・ オブ・ザ・リング』(2001)でエルフのレゴラス役に大抜擢される。ブルームは当初、ファラミア役のオーディションを受けていたが、次に呼ばれたのはレゴラス役の読み合わせだったという。ブルームは続く『ロード・オブ・ザ・リング/二つの塔』(2002)『ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還』(2003)にも出演し、人気を不動のものにする。

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2003年には、『パイレーツ・オブ・カリビアン/呪われた海賊たち』のウィル・ターナー役に抜擢。『ブラック・ホーク・ダウン』(2001)での演技がプロデューサーのジェリー・ブラッカイマーの目に留まり、見事役を射止めた。ジョニー・デップやキーラ・ナイトレイとの共演も話題となり、その後3作の続編に出演した。

その他の出演作には、『トロイ』(2004)や『三銃士/王妃の首飾りとダ・ヴィンチの飛行船』(2011) 、レゴラスを再演した『ホビット』シリーズ、『アウトポスト』(2020)など多数。「ロミオとジュリエット」(2013-2014)など、舞台作品にも出演している。

私生活では、2010年にオーストラリア出身のモデル、ミランダ・カーと結婚。翌年には長男が生まれ、父となった。2013年にカーとの離婚を発表。2019年には歌手のケイティ・ペリーと再婚した。

同じ年、ブルームは「東京コミコン2019」のゲストとして、ジュード・ロウやクリス・ヘムズワース、マーク・ラファロらと共に来日。『ロード・オブ・ザ・リング』『パイレーツ・オブ・カリビアン』での思い出を日本のファンに語ってくれていた。

オーランド・ブルーム「東京コミコン2019」
©THE RIVER
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近年の出演作

継続的な俳優活動を見せるブルーム。最新作『グランツーリスモ』まで、近年の出演作を3つ絞ってご紹介しよう。

『アウトポスト』(2020)

スコット・イーストウッドが主演を務めた『アウトポスト』は、米出身の作家/ジャーナリストのジェイク・タッパーによるノンフィクション小説に基づいた戦争映画。2009年、アフガニスタンの山奥に設置された前哨基地で勃発した「カムデシュの戦い」での知られざる実話を描いている。

ブルームが演じたのは、夜明け前にタリバンの戦闘員300人以上による急襲を受けた基地を率いたキーティング大尉。猛攻撃により徐々に疲弊していく隊を時にユーモアを交えながら鼓舞していった。

撮影に入る前、ブルームは自身が演じたキーティング大尉の父親に会いに行き、生前のキーティング大尉の人となりを知ることで、役に憑依していったという。「(撮影中、)彼の存在を近くに感じていました。この素晴らしい男に正義をもたらしたかったんです」と語っていた

「カーニバル・ロウ」(2019-2023)

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2023年に2シーズンで完結したドラマ「カーニバル・ロウ」は、人間と妖精が共存する王国を舞台に、カーニバル・ロウという街で起こる連続殺人事件の謎に迫っていくネオノワール・ファンタジー。ブルームはカーラ・デルヴィーニュと共に主演を務めたほか、製作総指揮としても参加した。

ブルームが演じたのは、事件を追う刑事ライクロフト。現代社会を風刺した作品でもある本シリーズでは、抑圧的な社会を生き延びるために苦しみもがくキャラクターたちが描かれるが、捜査していく中で様々な闇を目の当たりにするライクロフトをブルームは感情豊かに演じきった。

『グランツーリスモ』(2023)

グランツーリスモ

日本初の大人気ゲームを題材とした『グランツーリスモ』でブルームが演じたのは、「グランツーリスモ」のゲームプレイヤーたちを危険極まりないスピードで走る車に乗せるという名案を思い付いた日産の理想主義的なマーケティング担当のダニー・ムーア。前代未聞のプロジェクトを情熱で推し進め、劇中で描かれる奇跡のストーリーが生まれることになった。

アイデアマンであるダニーについて、ブルームは「一番のレーシングファンです」と表現している。「どんなことでも強く願えば実現すると思えてくる。そんな希望とやる気と情熱にあふれた男を演じるのはすごく楽しかったです」。

ダニーは夢を叶えるべく、元レーサーのエンジニアであるジャックに未来のレーサーたちの指導を依頼し、若者たちを鼓舞していく。劇中でのブルームの熱い演技に注目だ。なおブルームは、本作の撮影のため来日していた。

グランツーリスモ
Gran Turismo

グランツーリスモ

『グランツーリスモ』後の次回作として、ブルームは『ハイドリヒを撃て!「ナチの野獣」暗殺作戦』(2016)ショーン・エリス監督最新作『The Cut(原題)』にボクサー役で主演予定。このほか待機作に、『キング』(2019)デビッド・ミショッド監督最新作『Wizards!』と、アンディ・マクダウェルと共演するアクションスリラー『Red Right Hand』(ともに原題)がある。

Source: EW

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SawadyYOSHINORI SAWADA

THE RIVER編集部。宇宙、アウトドア、ダンスと多趣味ですが、一番はやはり映画。 "Old is New"という言葉の表すような新鮮且つ謙虚な姿勢を心構えに物書きをしています。 宜しくお願い致します。ご連絡はsawada@riverch.jpまで。

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