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『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』カンヌ公式会見、詳細レポートが到着 ─ ディカプリオ&ブラピらが作品の魅力や背景、役づくりを語る

ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド
CANNES, FRANCE - MAY 22: Shannon McIntosh, Brad Pitt, Leonardo DiCaprio, Director Quentin Tarantino, Margot Robbie attends the "Once Upon A Time In Hollywood" Press Conference during the 72nd annual Cannes Film Festival on May 22, 2019 in Cannes, France.

クエンティン・タランティーノ監督最新作『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』が、2019年8月30日(金)の日本公開に先がけること約3ヶ月、2019年5月21日(現地時間)に第72回カンヌ国際映画祭で世界初上映を迎えた。

大盛況の公式上映から一夜明けた5月22日(現地時間)には、クエンティン・タランティーノ監督、レオナルド・ディカプリオ、ブラッド・ピット、マーゴット・ロビーらが公式記者会見に出席。記者との質疑応答など、それぞれが作品づくりについて語ったレポートが到着した。


ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド
CANNES, FRANCE – MAY 22: Shannon McIntosh, Brad Pitt, Leonardo DiCaprio, Director Quentin Tarantino, Margot Robbie attends the “Once Upon A Time In Hollywood” Press Conference during the 72nd annual Cannes Film Festival on May 22, 2019 in Cannes, France.

『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』カンヌ公式記者会見

Q. 本作が監督第9作となることについて

クエンティン・タランティーノ:自分の作品をそこまで意識していたわけではありませんが、結果として、今までの作品を総括するような部分が無意識に出ていたと思います。脚本を最初に読んだ一人は助監督のビル・クラークだったんですが――彼は『ジャッキー・ブラウン』(1997)からずっと僕の助監督を務めてくれて、『パルプ・フィクション』(1994)でも僕のアシスタントをしてくれました。彼なしで映画を作るのは想像できませんね。そのビルが、脚本を読むために僕の家に来てくれたんです。脚本は外部に出さないので、僕の家に来ないと読めないんですよ。ビルは「9作目はどんな感じですか?」と言って、プールサイドで脚本を読んでくれて。戻ってきたら「今までの8作が融合したような感じですね」と言いましたね。そんな風に考えたことはなかったんですが、確かにそういった部分もあちこちにあるのかなと思いますね。

ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド
CANNES, FRANCE – MAY 22: Brad Pitt, Leonardo DiCaprio, Director Quentin Tarantino, Margot Robbie and David Heyman attends the “Once Upon A Time In Hollywood” Press Conference during the 72nd annual Cannes Film Festival on May 22, 2019 in Cannes, France.

Q. 映画の時代背景、マンソン・ファミリーについて

ブラッド・ピット:あの時代、(チャールズ・)マンソン事件が起こった1969年は、それまでフリーラブのムーブメントがあったり、希望に満ちあふれ、新しいアイデアがどんどん出て来て、映画も新しく変わろうとしていた時代です。そして、あの事件が起こり、シャロン(・テート)や、多くの人の悲劇的な犠牲があった。なぜ人々が(事件に)恐怖を覚え、今でも取り上げられるかというと、それは人間の闇を見つめることになる、暗く悲しい、極めて重要な出来事だからだと思います。純粋さが失われた瞬間だった。この映画は、そのことを素晴らしい形で表していると思っています。

クエンティン・タランティーノ:これだけ僕たちが(ファミリーに)興味を持ってしまうのは、果てしなく底知れないからだと思います。僕もかなりリサーチをしましたし、学術的ではないにしろ、多くの人が本を1, 2冊くらい読んだり、ポッドキャスト[※]を聞いたり、数年に1度くらいのテレビの特番なんかを見ているでしょう。彼が少女や少年たちを、どのように自分のコントロール下に置いたのか、本当に理解を超えていますよね。しかも知れば知るほど、情報を集めれば集めるほど、具体的になるけれども、何も解明されていかないし、逆にどんどん不可思議になってくる。解らない、本当の意味で理解することができないからこそ、引き込まれるのだと思いますね。

[※]ポッドキャストとは、おそらく『You Must Remember This』を指していると思われる。

Q. 役柄について

レオナルド・ディカプリオ:今回の役柄は、いろんな意味で自分に重なる部分があるとすぐに思いました。僕もこの業界で育ったので。時代が変わる中、この人物はどこかその外側にいて、取り残されているんです。だからこの映画で、僕は今の自分の立場に、改めて強く感謝することができました。リック(・ダルトン)という人は、突然に自分の苦しみと戦うことになります。自信を保つこと、仕事を繋ぐことに必死なんです。僕も業界に友人が多いので彼の気持ちは分かるし、こういう機会をもらって、どれだけ自分が恵まれているかも分かります。感謝の気持ちしかありません。

ブラッド・ピット:監督が生んだリックとクリフ(・ブース)という2人は、1人の人物にも思えるんです。最終的には「受け入れる」ということなんですよ。自分の立場や人生を受け入れ 、周りや環境、壁や悩みを受け入れる。リックは、時には笑っちゃうくらい、そういうものに振り回されるし、物足りなさを感じるし、人生は自分に対して厳しいと思っている。レオ(ディカプリオ)は、人物が崩壊する瞬間を、今まで見たことがないくらい素晴らしい演技で表現していましたね。その一方で、クリフはその段階を越えていて、自分の身の程を受け入れ、平然とした心持ちで、来るものは拒まず、なるようになると分かっている。だから僕にとって、この映画は「受け入れる」ということがテーマなんです。

ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド
CANNES, FRANCE – MAY 22: Brad Pitt, Leonardo DiCaprio, Director Quentin Tarantino attends the “Once Upon A Time In Hollywood” Press Conference during the 72nd annual Cannes Film Festival on May 22, 2019 in Cannes, France.

Q. シャロン・テート役を演じることについて

マーゴット・ロビー:(事前に)たくさんリサーチをして、見られるものや読めるものには全て触れました。だけど同時に、俳優の仕事で大切なのは、自分の役がストーリーの中でどんな役割を果たしているのかを理解することだと思います。だから重要なのは、「なぜこの人物は物語に存在しているか」ということ。監督は早くに、「彼女(シャロン)は物語の心臓だ」と話してくださいました。それに、私から見て彼女は一筋の光だったんです。だから私は光でありたいと思いました。それが私の仕事であり、物語での役割だって。それを表現することが、多くの人が「まぶしい光のような存在だった」とおっしゃっている、シャロン・テートご本人の追悼にもなると思いました。

(普段は)他の役とのやり取りなどを通して、自分の役柄への理解を深めることが多いんですが、今回のように、自分自身で役に向き合う時間をこれほどもらったのはあまりないことでした。俳優として、すごく興味深い経験でしたね。その経験に感謝していますし、自分が表現したいものが表現できたと思います。

ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド
CANNES, FRANCE – MAY 22: Director Quentin Tarantino, and Margot Robbie attends the “Once Upon A Time In Hollywood” Press Conference during the 72nd annual Cannes Film Festival on May 22, 2019 in Cannes, France.

Q. 監督について

レオナルド・ディカプリオ: 映画史だけでなく、音楽やテレビを含めて、これだけ総合的な知識を持っている人は世界でも数少ないと思います。まるでコンピュータのデータベースにアクセスしてるみたい。知識の泉が計り知れなくて、どんどん湧いてくるんですよ。この映画は、ある意味、この業界へのラブストーリーなんだと思います。そして、その主人公に2人の異端者を置いた。60年代になって、業界に置いてけぼりを食らった2人です。このテーブルに座っている全員、一度は“自分は業界の異端者だ”って感じたことがあると思うんですが、この映画は監督による業界へのラブレターでもあるし、敬愛する人たちへの感謝を示したものなんだと思います。僕たちはラルフ・ミーカー、エディ・バーンズ、タイ・ハーデンといった俳優の作品を勉強しました。監督が、芸術的な観点でその仕事を尊敬し、また映画やテレビの世界に大きく貢献した人々です。僕も、そうした部分があらゆる意味で一番感動しましたね。監督にとっては原点回帰なのかな。他にどう言っていいのか分からないですが、幸運にも僕たちが仕事をさせてもらっている、この業界へのラブレターなんだと思います。

Q.(フランチェスカ役の)ロレンツァ・イッツォについて

タランティーノ:ロレンツァとは友達で、同じく友人のイーライ・ロスと一緒に仕事した作品も何度か観ているので、どんな女優かは知っていました(※ロレンツァはイーライの妻でチリ出身)。それぞれ違った役柄を演じた主演作も3作品くらい見ています。でも、だからといって彼女に役を与えたわけではなくて、オーディションを受けに来てもらったんですよ。すごいのは、イタリア語のセリフを覚えただけじゃなくて、イタリア語でのフレーズを20個ほど覚えてきたこと 。(劇中の)警察に話を聞かれる場面は彼女のアドリブなんです。それくらいイタリア語を習得していて、とても驚きました。とても面白いキャラクターになっていると思います。まさに当時のイタリアン・コメディによく出てくるような、おっちょこちょいな若手女優を見ているよう。完璧でしたね。

公式記者会見 ギャラリー

タランティーノは1994年に『パルプ・フィクション』でカンヌ映画祭のパルム・ドールを受賞し、2004年には審査員長を務めた。コンペティション部門への出品は『イングロリアス・バスターズ』(2009)以来10年ぶり3度目で、25年ぶりのパルム・ドール受賞となるか大きな注目が集まっている。2019年5月23日現在、本作は米国の大手批評サイトRotten Tomatoesにて95%フレッシュ、世界最大のオンラインデータベース”IMDb”での評価ポイントは☆9.8という高評価を獲得している。

映画『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』は2019年8月30日(金)全国ロードショー

『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』公式サイト:http://www.onceinhollywood.jp/

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THE RIVER編集部
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