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タランティーノ、『ワンハリ』リック・ダルトンの伝記本を執筆済み ─ 1998年から半生を回想、タランティーノ本人も登場

ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド

クエンティン・タランティーノが、自身の映画『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』(2019)でレオナルド・ディカプリオが演じたリック・ダルトンの伝記本を書き上げていたことを明かした。あわせて、その詳細も判明している。

『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』は、1960年代のハリウッドを舞台に、映画俳優へのキャリア転身を図る元テレビスターのリック・ダルトンと、彼のスタントダブルを務めるクリフ・ブースの揺るぎない友情を描いた1作。タランティーノは、60年代に活躍するもその功績を認められなかった実在の俳優たちに敬意を払いながら、リック・ダルトンという架空のキャラクターを作り上げた。

英Empireのポッドキャストに出演したタランティーノが明かしたところによれば、リック・ダルトンの伝記本のタイトルは「Rick Dalton:The Man Who Would Be McQueen」。訳せば「リック・ダルトン:マックイーンになりえた男」となるが、このマックイーンなる人物は、キング・オブ・クールと呼ばれたレジェンド俳優スティーブ・マックイーンのこと。『ワンハリ』劇中でも登場し、リックはマックイーンが演じた『大脱走』(1968)の最終審査まで残ったことが明かされていた。

この書籍では、1998年のハワイ国際映画祭の場で、リックが過去を回想する形式でストーリーが進んでいくという。なんとタランティーノ自らもキャラクターとして登場し、リックの半生を掘り下げるインタビュアーを務めるそうだ。タランティーノとリックの会話を通して、映画では描かれなかった“その後”が明かされることになる。

興味深いのは、タランティーノ本人が『ワンハリ』の世界に登場しているということだが、そもそも本作は、1969年のシャロン・テート殺害事件に着想を得ており、史実にフィクションを織り交ぜた作品だ。ちなみに、2021年6月に出版された『ワンハリ』のノベライズ本では、映画ではジュリア・バターズが演じた子役のトルーディが、1999年にタランティーノが手がけた(という設定の)リメイク版『赤いドレスの女』でアカデミー賞にノミネートされたと記述されており、タランティーノは間接的に登場している。

『ワンハリ』のノベライズ本を構想するのに、約5年の月日を費やしたというタランティーノ。そこから派生した物語のアイデアは尽きないようだが、いつか映像として観ることはできるだろうか。以前、タランティーノは『ワンハリ』内でリック・ダルトンの代表作として登場したドラマ「賞金稼ぎの掟(Bounty Law)」の映像化について意欲を燃やしていた

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Source: The Empire Film Podcast(参照:ScreenRant

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SawadyYOSHINORI SAWADA

THE RIVER編集部。宇宙、アウトドア、ダンスと多趣味ですが、一番はやはり映画。 "Old is New"という言葉の表すような新鮮且つ謙虚な姿勢を心構えに物書きをしています。 宜しくお願い致します。ご連絡はsawada@riverch.jpまで。