アル・パチーノ、『スター・ウォーズ』ハン・ソロ役を断った当時を回顧 ─ 「ハリソン・フォードにキャリアを与えた」

『ゴッドファーザー』シリーズや『スカーフェイス』、『ヒート』など名だたる名作への出演でハリウッド史に名を刻むアル・パチーノが、『スター・ウォーズ』シリーズのハン・ソロ役を断った当時を回顧した。
パチーノがハン・ソロ役を断ったという逸話は過去にも伝えられていたが、ニューヨークで開催された講演に登壇したパチーノの発言を、米Varietyが以下のように伝えている。
「『スター・ウォーズ』を断りました。僕が候補に挙がった時、まだ新人でした。有名になったばかりの頃に何が起きるか分かりますよね。“アルに役を与えろ”という感じになるんです。エリザベス女王の役でさえ与えられるでしょうね。彼らに『スター・ウォーズ』と題された脚本を渡されて高額の出演料をオファーされましたが、よく理解できませんでした……、脚本を読んだんですが。だから僕は”出来ません”と断ったんです。僕はハリソン・フォードにキャリアに与えたことになりますね。」

『スター・ウォーズ』シリーズの第1作が公開されたのは1977年だが、スタジオがキャストを探し始めたであろう頃、すでにパチーノは1972年に公開された『ゴッドファーザー』で注目俳優に。さらに、『スケアクロウ』(1973)と『セルピコ』(1973)といった秀作でキャリアを重ね、『ゴッドファーザーPART II』(1974)と『狼たちの午後』(1975)でスターの座を不動のものにしていた。そんなパチーノの立派なフィルモグラフィを目にすれば、ハン・ソロ役で白羽の矢が立ってもおかしくないだろう。
だが今回のインタビューで、「『スター・ウォーズ』の脚本を理解できなかった」と述べたパチーノの口調からして、あまり作風が好みではなかったとも考えられる。過去の出演作品を見ても、パチーノはSFやファンタジー作品とは縁が浅く、地に足が着いた硬派な作品への出演が目立つ。おそらく70年代の当時から、自分が得意とするジャンルが分かっていたのかもしれない。
なおパチーノは、インディーズ映画『ビリー・ナイト(原題)』が待機中だ。
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Source: Variety