子猫がおうちにやってきた ─ 『ルー、パリで生まれた猫』かわいい本編映像

パリを舞台に、少女の目を通して愛猫との絆を描く もふねこ映画『ルー、パリで生まれた猫』より、可愛い本編映像が届けられた。キジトラのルーを家族にお迎えした主人公の少女が、子猫のしつけかたをネットで学ぼうとするシーンだ。
パリで暮らす10歳の少女クレムが屋根裏で見つけたのは、生まれたばかりのキジトラの子猫。両親の不仲に心を痛めるクレムにとって、ルーと名付けた猫との生活は心安らぐ時間となっていく。受け止めきれない現実に心を揺らす少女クレムと、クールで自由で好奇心いっぱいの猫のルー。そんなルーとの絆によって“今”を乗り越え大人への階段を上っていくクレムの物語が、私たちの心を温かく満たす。

パリのアパルトマンに暮らす主人公のクレムは、家の屋根裏部屋にいた小さなキジトラに“ルー”と名前を付け、両親に家族として迎えたいと半ば無理やり説得することに成功。この本編映像は、クレムが自分の部屋でルーと過ごす最初の夜を捉えたもの。これまで猫を飼ったことのない彼女は早速タブレットを開き、“子ネコのしつけかた”で検索する。
ひとりっこであるクレムにとってルーは初めての兄弟だ。そんな嬉しさをにじませながら<人間の子供と同じでいろいろ試しながら成長する……>と続く記事を読み上げていく。すると、ルーは早速横にあった人形をゴミ箱に落としてしまう。

すかさず、厳しい表情でチョキした指を自分の目に向けてからそれをルーに向け“見てるよ”のジェスチャーをするクレム。クレムは自分のベッドでは寝ないように言うが、ルーはそれを理解したのかしていないのかウインクで相づちを打つのだ。どこかコミカルでありながら、早くもふたりの絶妙なコンビネーションを感じさせるシーンとなっている。
このシーンのルーは生後約2か月のわんぱく盛り。映画では生まれたばかりの赤ちゃん、若猫の姿も捉え、どこをとっても頬ずりしたいほどのかわいさ満載で、物語に組み込まれたルーの目線の映像が、クレムとの絆の尊さをより一層輝かせる。
“人間の俳優を捉えるように動物の視点に立って撮る”と称される動物映像作家であるギヨーム・メダチェフスキ監督は、キジトラにこだわり猫たちをキャスティング。「ルー役のキジトラは4匹いたんですが、そのうち1匹が安定していたので、8割はその猫で撮影しています。その猫とは確かな関係を築けたと思います。生後2か月半の時にやってきて、スポンジのように多くのことを吸収していきました。私たちと一緒に、撮影現場で成長したといえるかもしれません」と振り返る。
さらに、撮影における苦労として、「クレムと猫の間に存在する、ある種の共犯関係を観る人に感じさせることが最も難しかったかもしれません。ふたりがお互いに共生している雰囲気を出す必要があったからです」と明かす。
本作撮影後、ルーを演じた子猫たちはキャスティングを行った本作の動物トレーナーが家族に迎え、なんとすでに別の作品への出演も果たしているという。
猫映画『ルー、パリで生まれた猫』は2023年9月29日(金) 新宿ピカデリー、シネスイッチ銀座他全国順次公開。