『グラディエーター』ホアキン・フェニックスが現場で「できない」と弱音、ラッセル・クロウに「プロじゃない」と言われていた

リドリー・スコットによる伝説的映画『グラディエーター』では、戦士マキシマスと皇太子コモドゥスの熾烈な戦いが展開された。狡猾な皇太子を演じたホアキン・フェニックスは、実はカメラの裏で怖気付く一幕があったという。スコットが米Entertainment Weeklyにて語っている。
スコットの述懐によれば、皇帝の衣装姿のフェニックスは当時、「僕にはできない」と弱音を吐いたという。これにはスコットも「何?」と驚き、相手役のラッセル・クロウも「ひどい、プロフェッショナルじゃない」と呆れたのだという。
どのような場面で、なぜ渋ったのかは不明だが、スコットは「私は兄貴か父親のように振る舞うこともできるが、ホアキンとは友人関係なのです」と擁護。「『グラディエーター』は私たち二人にとって、初めての試練のようでした」と、難しい撮影だったことを語った。
フェニックスは2018年の米Colliderのインタビューで、『グラディエーター』がもっとも恐ろしい現場だったことを振り返っている。「何エーカーもの土地、何トンものトラックやトレイラー、それから何百人ものエキストラに何台ものカメラ。あのスケールに突然やられてしまって、圧倒されたんです。やり遂げられる気がしなかった」。
フェニックスがスコットの信頼を失ったわけではないことは、2023年の映画『ナポレオン』があることでも明らかだ。同作でスコットは、フェニックスを主人公ナポレオン・ボナパルト役に再起用している。
フェニックスは『グラディエーター』で、アカデミー賞助演男優賞ノミネートなど数々の映画賞で注目を集め、その名を世界的に知らしめることになった。この映画の続編『グラディエーターII 英雄を呼ぶ声』では、コモドゥスの甥にあたるルシウスが主人公となり、古代ローマを舞台とした激しい戦いが再び描かれている。2024年11月15日より日本公開。
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Source:Entertainment Weekly,Collider