ピクサー社長、「もうディズニープラスで長編を公開しないと願いたい」 ─ 映画の劇場リリース意向を強調

コロナ禍で長編映画の配信スルーが行われたディズニー&ピクサー作品。このたびピクサー・アニメーション・スタジオ社長のジム・モリスは、長編映画を映画館で公開していく会社の方針を強調している。
ディズニー&ピクサーは、コロナ禍による劇場一時閉鎖に伴い、2020年公開の『ソウルフル・ワールド』から2022年の『私ときどきレッサーパンダ』までの長編映画をディズニープラスでのストリーミング配信によって公開した。一方、同じくコロナ禍で封切られたディズニー長編アニメーション『ラーヤと龍の王国』(2021)や『ミラベルと魔法だらけの家』(2021)は劇場での公開が行われた。
ピクサー作品の配信リリースについては、スタジオの一部アニメーターから不満の声が上がっていた。とある社員は「これらの映画は大画面用に作られた」と米メディアに匿名で本音を吐露。「気を紛らわすようなものがあったり、携帯を見たりしながら映画を観て欲しくない」と語っていた。
こうした状況があった中、ピクサートップのジム・モリスは米Bloombergとの取材で「ディズニープラスではこれ以上長編映画を公開しないことを願いたいですね」と語っている。3作品連続の配信公開を経験したピクサーは『バズ・ライトイヤー』(2022)から劇場公開を再開。今のところは、従来のやり方を取り戻したと言えるだろう。
モリスは、「もしディズニープラスでやるのであれば、シリーズものにすべきだ」とプラットフォームの使い道に関する提言も行なっている。「そうすれば、我々が映画館のために作るものと、ストリーミング向けに作るもののはっきりとした境界ができます」。
ピクサー最新作は2024年6月14日米公開の『インサイド・ヘッド2』。製作費に2億ドルを費やした直近2作『バズ・ライトイヤー』と『マイ・エレメント』が興行不振に苛まれ(世界興収はそれぞれ2億2,642万ドルと4億9,640万ドル)、新作の求心力が低下しているという課題を抱える中での劇場公開となる。一方、興収予測では『ゴジラxコング 新たなる帝国』や『デューン 砂の惑星 PART2』を超えて、2024年最大のオープニング成績を記録する可能性も伝えられている。
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Source:Bloomberg