【特集】『ピクセル』レディ・リサ役は若きテレビ・スター!アシュレイ・ベンソン、初めての大作映画に挑む

映画『ピクセル』(2015)で、アダム・サンドラー、ケヴィン・ジェームズ、ピーター・ディンクレイジ、ジョシュ・ギャッドという個性派揃いの男たちの中に突如登場し、ヒロインのミシェル・モナハンとはまた違ったセクシーな魅力を見せるのが1989年生まれの女優、アシュレイ・ベンソンだ。
演じるのは、ジョシュ・ギャッド演じるラドロー・レイモンソフが想いを寄せる“2次元のヒロイン”レディ・リサ。ゲーム『ドージョークエスト』のキャラクターなのだが、ひょんなことからその実体を獲得して……。
アシュレイの代表作は、2010年から今年2017年まで放送されていたドラマ『プリティ・リトル・ライアーズ』。4人の女子高生が親友の失踪をきっかけに事件に巻き込まれていくミステリー作品で、全7シーズン160話をもって完結した。このシリーズで、アシュレイは主人公4人のひとりハンナ・マリン役を演じている。
そういえばTHE RIVER読者諸兄には、この作品よりも映画『スプリング・ブレイカーズ』(2012)のブリット役といった方がピンと来る方も多いかもしれない。
若きテレビスター、『ピクセル』で初めての大作映画に挑む
意外にもアシュレイは、10歳からハリウッドにてその活動をスタートさせた長いキャリアの持ち主である。CMからテレビドラマや映画へすぐに活動の場を移した彼女は、15歳になった2004年から長寿作品『デイズ・オブ・アワ・ライブス』に3年間出演。その後2007年には『CSI: マイアミ』『スーパーナチュラル』といった日本でも名前の知られた作品にも登場している。
しかしアシュレイの人生を一変させたのは、2010年より放送がスタートした前述の『プリティ・リトル・ライアーズ』だった。1シーズン20~25話、1年のおよそ半分にわたって放送されるシリーズを約8年にわたって務めるという大役は、その多忙なスケジュールもあいまって、大きな実感の変化を彼女に与えたようだ。
2014年、米コスモポリタン誌のインタビューでアシュレイは当時の状況をこう語っている。
「自分で引っ越しをしたんですよ。“やりたいことはなんでもできる”って考え方だったんです。これまでもムチャをしたことはないですけど、大人になったなと思いますね。ハリウッドの24歳はパーティーに行ったりクラブで時間をムダ遣いしたり、そういうのが好きな人が多いんですけど、私にはなんだかキツくて。完全におばあちゃんですね。とにかくごはんを食べたいし、映画を観たいし、寝たいんですよ。」
ドラマの撮影で多忙な彼女が、そんな中で初めて選んだ大作映画が『ピクセル』だった。これまでテレビドラマやインディペンデント映画を主戦場としてきたアシュレイにとって、その現場は今までとは「まるで違う」「今までに見たことのない」風景だったという。
しかし撮影初日こそ規模の大きさやスタッフの多さに驚いたという彼女にとって、本当に大変だったのはそれからだった。なにせレディ・リサ役は二刀流の達人という設定で、劇中にはアクションシーンが多数存在するのである。アシュレイは『プリティ・リトル・ライアーズ』や『ピクセル』本編の撮影と並行しながらアクションのトレーニングをしなければならなかったのだ。
『ピクセル』のプロモーションでトーク番組「ライヴ・ウィズ・ケリー・アンド・マイケル」(2015年当時のタイトル)に出演した彼女は、当時の“殺人的”なスケジュールを明かしている。
「毎朝5時からトレーニングをして、メイクアップをして、ドラマを撮って、昼ごはんを食べて、トレーニングして、撮影に戻って、トロント(カナダ)に行って映画を撮って、それから家に帰ってくるんです。クレイジーなスケジュールですよね。」
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